Raspberry Piで航空機追跡、レトロ風レーダーディスプレイを製作

FabScene(ファブシーン)

Redditユーザーのrepliestoall氏が、航空機の位置情報を表示するレトロスタイルのレーダーディスプレイを製作し、GitHubでソースコードを公開した。Raspberry Piと市販のUSB-Cハブを組み合わせ、1980年代風のグリーンモニター表示で周辺を飛行する航空機をリアルタイムで追跡する。

repliestoall氏は以前に紹介したESP32ベースのADS-Bディスプレイにインスパイアされ、カスタム筐体を製作するスキルがないため、市販のHagibis Mini PC USB-Cハブを活用した。このハブには960×640ピクセルのディスプレイが内蔵されており、HDMI接続でRaspberry Piに接続する。

10年前のRaspberry Piでも動作

システムは古いRaspberry Pi B+で動作しており、ローカルのtar1090データソースから航空機情報を取得。Pythonのゲームライブラリ「Pygame」でレーダー画面を描画する。repliestoall氏によれば、10年前のモデルで動作するため、新しいRaspberry Piであれば問題なく動作するという。

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レトロスタイルのレーダーディスプレイ 出典: GitHub

航空機の追跡には、ADS-B(自動従属監視放送)信号を受信する必要がある。屋根に設置したアンテナが航空機から送信される信号を受信し、位置、高度などの情報を取得する。この仕組みはFlightradar24やADS-B Exchangeなどの航空機追跡Webサイトと同じ原理だ。

必要な機材は、RTL-SDR USBドングルと1090MHz対応アンテナ、Raspberry Pi本体。ソフトウェアはADS-B Feeder Imageをインストールすることで、比較的簡単に航空機追跡を開始できる。レーダーディスプレイの表示部分は、GitHubで公開されているPythonスクリプトを使用する。

Redditで高評価、多数の製作希望者

Reddit投稿は2日間で799票の支持を集め、多くのユーザーから「素晴らしい」「自分も作りたい」とのコメントが寄せられた。特にApple IIgsスタイルの太いデザインや、1980年代風のインターフェースが評価されている。

repliestoall氏はGitHubのリポジトリで詳細な構築手順を公開。ADS-B受信機の設定から、Pythonスクリプトの実行方法まで、段階的に説明している。ディスプレイの解像度やデータソースの設定は、設定ファイルで変更可能だ。

ソースコードはGitHubで公開されており、誰でも自由に利用できる。コミュニティからは「5インチタッチスクリーン版を作りたい」「オールインワンデバイスとして使えないか」など、さまざまな派生アイデアも提案されている。Reddit内のコミュニティ内で派生した作品だけに、後続の作品が今後も投稿されるかもしれない。


関連情報

retro-adsb-radar – GitHub

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