Adafruitは2026年8月13日、Sensirionの二酸化炭素センサー「SCD-43」を載せた基板を発売した。空気中のCO2濃度を、他のガスから推定するのではなく直接測る。測定範囲は400〜5000ppmで、誤差は30ppmに読み値の3%を足した範囲に収まる。価格は49.95ドル(約7950円)だ。
CO2センサーには、揮発性有機化合物の濃度からCO2の量を推定する方式もある。安価だが、あくまで推定であり、実際のCO2濃度とはずれる。SCD-43が採るのは光音響方式と呼ぶ手法だ。CO2に特定の波長の赤外線を当てると、分子が光を吸って熱を持ち、わずかに膨張と収縮を繰り返す。これが微弱な音になるため、その大きさをマイクで拾ってCO2の量を割り出す。
Adafruitは同系統のセンサーを3種類そろえており、SCD-43は最も新しい。屋内外の空気の質を測る用途にはSCD-40があり、範囲は400〜2000ppm、誤差は50ppmに読み値の5%を足した範囲になる。工業や科学の用途で高い濃度まで測るSCD-41は、範囲が400〜5000ppmで誤差は40ppmに読み値の5%を足した範囲だ。SCD-43はSCD-41と同じ範囲を保ったまま、誤差を30ppmと3%に詰めている。単発の測定にも対応し、室内の空気の質に関する厳しい基準を満たす設計だとしている。
基板はSTEMMA QT規格で作られており、SparkFunのQwiic用コネクターとも互換性がある。両側にコネクターがあるため、はんだ付けをせずにケーブル1本でマイコンにつなげる。他のセンサーを数珠つなぎにすることもできる。通信はI2Cで、ArduinoとPython/CircuitPython向けのコードが用意されている。
電源は3.3Vから5Vまで受け付けるが、電圧の値より電源のノイズの少なさが効くとAdafruitは説明する。Arduino UNOのような5Vのマイコンにつなぐと、電源を他の部品と共有するためノイズが乗りやすい。そこで基板側に3.3Vのレギュレーターとレベルシフターを載せ、測定値が揺れるのを抑えている。基板裏の配線を切ったりつないだりすれば、レギュレーターを止めたりI2Cの電圧を変えたりもできる。
CO2濃度は、換気ができているかどうかを判断する目安として使われる。屋外の濃度が400ppm台であるのに対し、人が集まって換気が足りない部屋では1000ppmを超える。数値を見て窓を開ける、という使い方が自作の測定器でも成り立つ。