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カーデザイナーの3D壁面、ExtraBoldがトヨタ車体の木質素材で造形

大型3Dプリンターを開発する日本のスタートアップExtraBoldは、カーデザイナーの山本卓身氏が「TOKYO ROOMS」展に出展中の作品(部屋番号22)の造形・製作を担当したと2026年4月30日に発表した。素材は、トヨタ車体が開発した環境配慮型材料「TABWD(タブウッド)」。山本氏のスケッチから3Dデータ化、造形、現地組立までを一貫してExtraBoldが請け負った。

TABWDはスギの間伐材を原料に用いた自動車用のウッドプラスチック(木材と樹脂の複合材料)で、木質ならではの風合いと樹脂の加工性を併せ持つ。トヨタ車体は「日本の森の再生に貢献する自動車用材料」と位置付け、デザイナーの感性次第で表現の幅が広がる素材として展開する。本作品は、自動車用に開発された素材を建築・空間表現の領域に持ち込んだ事例だ。

ExtraBoldは2017年12月設立の樹脂ペレット式大型3Dプリンターを開発するスタートアップで、「Green Creative」を掲げ、環境配慮型材料に対応した造形技術を強みとする。今回の製作には、造形エリア1700×1300×1000mmの大型3Dプリンター「EXF-12」と、協働ロボット型3Dプリンター「REX-BUTLER」をフル活用。山本氏のコンセプトとスケッチを基に、技術メンバーが造形サイズ制約を踏まえた分割設計、反りリスクを織り込んだ形状検討、現地搬入・設置を見据えた組立性の整理を担当した。

ExtraBoldの大型3Dプリンター「EXF-12」

山本氏はプジョーやシトロエンでカーデザイナーを務めたあと、ポリフォニー・デジタルでデザインディレクターとしてVisionGTなどに携わり、現在は水素船、空飛ぶクルマ、モビリティスニーカーといった新規モビリティの企画デザインも手掛けている。今回の出展作品は、「壁から隆起する棚/クリエーションの出現をナラティブに見せる」というコンセプトで、ひらめきが2Dスケッチから3Dの実物として立ち上がるプロセスそのものを空間に表現する。

「TOKYO ROOMS」展は2026年4月18日から5月17日までTOKYO NODE GALLERY A/B/C(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45F)で開催中。10:00から20:00まで、山本氏の部屋番号は22。

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FabScene編集部

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