Adiuvo Engineeringが、超小型の開発ボード「Forgix」を発売した。Raspberry Piのマイコン「RP2354」と、Efinix製のFPGA「Trion T8」を1枚に載せた、2つのチップを組み合わせたボードだ。指でつまめるほど小さく、価格は50ドル(約8100円)。
FPGAは、中身の回路を後から自由に書き換えられるチップだ。あらかじめ機能が決まっているマイコンと違い、用途に合わせた専用の回路を自分で作り込める。決まった手順を高速でこなす回路や、信号処理のような重い計算を、FPGA側に受け持たせられる。ForgixのFPGAは、7384個の論理素子(回路を組む部品)を備える。
一方のRP2354は、Raspberry Piが出しているマイコンで、Arm Cortex-M33のコアを2つと、RISC-Vへの対応を持つ。全体の制御役として、FPGAに指示を出したり、書き込む回路のデータを送り込んだりする。プログラムを扱うマイコンと、回路を組めるFPGA。この2つを1枚に載せることで、ソフトとハードの両面から設計を試せる。
基板の形は、定番の小型マイコンボード「Teensy」に似せてあり、ブレッドボードに挿して使える。電源と書き込みは、USB Type-C 1本でまかなう。押しボタンと、状態表示用のフルカラーLEDも備える。マイコンの端子(SPI、I2C、UART、ADC)と、FPGA用の端子が、それぞれピンに引き出されている。
回路の書き込みには、Adiuvoが公開したツールを使う。パソコン側でPythonのアプリを動かし、FPGA用の回路データを、USB経由でRP2354を通してFPGAへ流し込む仕組みだ。ブートローダーのプログラムはオープンソースとして公開されている。
Adiuvo Engineeringはイギリスの企業で、Forgixは同社から発売中だ。現時点で日本国内での取り扱いは確認できず、購入は同社のWebサイトからとなる。マイコンとFPGAの組み合わせを、手頃な価格で試せるボードだろう。