昭和のマイコン少年たちが夢見た未来を体感、角川武蔵野ミュージアムで「電脳秘宝館・マイコン展」開催

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角川文化振興財団は2025年7月19日から2026年4月6日まで、角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市)にて「電脳秘宝館・マイコン展」を開催する。1970年代後半から1980年代にかけて日本の家庭に現れた「マイコン」の歴史を、荒俣宏氏の監修とマイコン博物館の協力のもと、約70台のハードウェアとともに紹介する。

展示は1975年から1989年までのマイコン発展史を4つの章で構成している。第1章「萌芽 – 自作する時代のはじまり」(1975~78年)では、箱や回路などの部品を自分たちで組み立ててプログラムを組み上げる「マイコン」が家庭に入り込んだ時代を紹介する。

第2章「爆発 – ホビーパソコン文化の誕生」(1979~83年)、第3章「洗練 – 8ビットの表現力が拓いた世界」(1983~86年)、第4章「境界 – 16ビット化と昭和の終焉」(1986~89年)と続き、マイコンが「パソコン」へと進化していく過程を辿る。

展示では、写真でしか知られていなかったマイコン以前の個人向けコンピューター「Minivac 6010」や、舶来のマイコンキット「IMSAI 8080」、端末「ASR-33」なども公開される。また、Apple I(復刻版)やApple II、ビジネス的には失敗したApple ⅢやLisaなど、アップル製品を紹介する特設コーナーも設けられる。

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展示される貴重なマイコン機器の一例画像出典元プレスリリース

昭和のマイコン少年たちが夢見た未来を体感、角川武蔵野ミュージアムで「電脳秘宝館・マイコン展」開催

角川文化振興財団は2025年7月19日から2026年4月6日まで、角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市)にて「電脳秘宝館・マイコン展」を開催する。1970年代後半から1980年代にかけて日本の家庭に現れた「マイコン」の歴史を、荒俣宏氏の監修とマイコン博物館の協力のもと、約70台のハードウェアとともに紹介する。

自作文化から生まれた日本のマイコン史を4章構成で展示

監修を担当する荒俣宏氏とともに、マイコン博物館(東京都青梅市)が全面協力している。同博物館は、8ビットマイコンに限らず、昭和初期からの個人用計算機を収蔵する施設で、そろばんや計算尺から手回し式計算機、電動計算機、初期の卓上型電子計算機まで幅広い個人用計算機を展示している。

解説を担当するのは遠藤諭氏(元『月刊アスキー』編集長、ZEN大学客員教授)。展示では日本がエレクトロニクスを”お家芸”としていく時代背景も紹介され、1980年代までのコンピューターには日本の部品が多数使用され、マイクロプロセッサという部品は日本の電卓メーカーの発注で作られ、日本人が設計に関わったという歴史的経緯も解説される。

展示会場は角川武蔵野ミュージアム4階の「荒俣ワンダー秘宝館」。開館時間は10時から18時(最終入館17時30分)で、毎週火曜日が休館日。チケット価格は一般1400円、中高生1200円、小学生1000円で、未就学児は無料。本展覧会のほか、同館のスタンダードチケットエリア(常設展エリア)も見学できる。

関連情報

展覧会公式サイト

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