メカトラックスは、LTE通信に対応したマイコンボード「MicroCat.1」を2026年6月30日に発売した。価格は1万3500円(税別)。Raspberry Pi Pico 2と互換性を持ち、携帯電話網を通じた通信を、標準的なPythonに近い書き方で扱える点が特徴だ。
LTE Cat.1 bisは、スマートフォンと同じ携帯電話の回線を使う通信規格だ。屋外や地方を含む広いエリアで安定してつながりやすく、下り最大10Mビット毎秒、上り最大5Mビット毎秒の速度に対応する。消費電力を抑えており、センサーの値の収集や設備の稼働監視など、高速通信を必要としない用途での長期運用に向く。
MicroCat.1は、Raspberry PiのマイコンとしてPico 2に使われる「RP2350A」の上位版「RP2350B」を積む。ピンの配置はPico 2と互換で、既存のPico用拡張基板や、公開されているサンプルコードをそのまま活用できる。プログラムの実行環境には、MicroPythonを採用する。
通常、こうしたボードで携帯電話網につなぐには、通信モジュールを制御するATコマンドと呼ばれる専用の命令を扱う必要がある。MicroCat.1は、通信の橋渡しをする「PPP」という仕組みを組み込んだMicroPython環境を備え、この専用命令を意識せずに、通常のPythonと同じ感覚で通信のプログラムを書ける。ラズパイのPythonコードや、Wi-Fi対応マイコンのMicroPythonコードも移しやすい。環境に十分な計算資源を割けるよう、8MBのRAMと16MBのROMを別に載せる。通信モジュールはSIM7672JPで、アンテナを基板に備え、nanoSIM用のスロットとUSB Type-C端子を持つ。