中国・広州のTechxArtisanが、スマートフォンをUSBキーボードやマウスとして使える小型ドングル「Openterface KeyMod」のクラウドファンディングを、2026年8月20日にCrowd Supplyで公開した。価格は42ドル(約6700円)から。締め切りは2026年10月1日で、出荷は2027年3月を見込む。
操作したいパソコンやサーバーのUSB端子に本体を挿し、手元のスマートフォンから専用アプリ「KeyCmd」でつなぐ。相手側から見ると普通のUSBキーボードとマウスに見えるため、ドライバーもソフトウェアも入れずに済む。OSが立ち上がる前のBIOS画面でも操作できる。
2種類あり、小さいKeyMod Miniは25×15×5mm・約2.4gで、Type-Cの端子を持ち、スマートフォンとはBluetooth 5.3でつながる。大きいKeyMod PlusはType-Aの端子を持ち、44×20×10mm・約8.9gある。こちらはスマートフォンとの間もUSBケーブルで直結できる。電池は積んでおらず、挿した相手のUSBから5Vを取る。中身はWCHのRISC-Vマイコン「CH32V208」で、最大144MHzで動きBluetooth LEとUSB 2.0を内蔵する。
キーボードとマウス以外の機能も用意する。スマートフォン側で長いコマンドやAPIキーを書いてから、確認したうえでキー入力として送る仕組みがある。キー操作の並びをマクロとして保存し、間隔や繰り返しを設定して再生することもできる。BlenderやKiCad、Fusion 360、Photoshop、VS Codeのショートカットをまとめた画面も付く。ゲームパッドとしても使えるが、これはキーボードとマウスの入力を送る方式で、家庭用ゲーム機のコントローラーとして認識させるには追加のファームウェア開発が要るとしている。
もう一つの柱がネットワークの橋渡しだ。USBの上に仮想的なネットワーク接続を作り、スマートフォンから相手へSSHでつなぐ。VNCやscp、rsyncといったTCPを使う道具も通せる。ただし帯域を使う用途は有線のPlus側が前提で、MiniのBluetooth接続はSSH向けだと同社は書く。Windowsを相手にする場合の対応は開発中で、現時点で動くのはmacOSとLinuxになる。
公開の範囲には注意が要る。ファームウェアはオープンソースにすると表明しているものの、公開は今後で、現時点ではコードが出ていない。128ビットのAES暗号化とECDHによる鍵交換もハードウェアは対応しているが、有効になるのは今後のファームウェア更新だとしている。認証はCEとUKCAを取得中で、日本の技適についての記載はない。筐体は3Dプリントで、射出成形になるかは資金の集まりしだいだという。
なおMiniとPlusのどちらもBluetoothの無線を積んでいるため、無線機器の持ち込みを禁じる環境では使えないと同社自身が断っている。同社はこれまでに「Openterface Mini-KVM」と「Openterface KVM-GO」を出荷しており、今回も同じ生産と配送の経路を使う。