
キーボード一体型コンピューター「Raspberry Pi 500」の日本語キーボード版が2025年7月25日、国内での販売を開始した。同製品は2024年末にRaspberry Pi財団が発表したもので、工事設計認証の取得を完了して日本国内での販売が可能になった。
Raspberry Pi 500は、Raspberry Pi 5をベースとしたキーボード一体型コンピューターで、前世代のRaspberry Pi 400と比較してCPU性能とメモリ容量が大幅に向上している。2.4GHzクアッドコア64ビットArm Cortex-A76 CPUを搭載し、RAMは前世代の4GBから倍増の8GB LPDDR4X-4267 SDRAMとなった。
同製品は122mm×286mm×22mmのコンパクトサイズに、VideoCore VII GPU、Wi-Fi 6対応の無線LAN(2.4GHz/5.0GHz 802.11ac)、Bluetooth 5.0、ギガビットイーサネットを内蔵している。重量は379gとなっている。
Raspberry Pi 500では新たにケンジントンセキュリティスロットを搭載し、盗難防止対策が強化された。また、キーボード上に電源ボタンが配置され、一般的なパソコンに近い操作感を実現している。
接続端子は、USB 3.0ポート×2(最大5Gbps通信対応)、USB 2.0ポート×1、デュアルmicro-HDMIポート、40ピンGPIOピンヘッダーを備えている。microSDカードスロットはSDR104高速規格とコマンドキューイングに対応し、ストレージアクセス速度も向上している。
電源はUSB Type-Cカスタムパワーデリバリーで5V/5A DCを供給する仕様となっている。動作には別途microSDカード、HDMIケーブル、電源アダプターが必要となる。
価格は2万130円(税込)となっており、Raspberry Pi認定リセラーから購入可能だ。スイッチサイエンスでは7月25日から販売を開始しており、他の認定リセラーでも順次取り扱いが開始される見込みだ。