
TKJ製作所が開発したRaspberry Pi用の電源制御基板「ラズベリーパイ用 電源を安全に制御する基板(safePowerV2)(キット)」が、2025年7月18日からスイッチサイエンスで販売開始された。Raspberry Piに標準搭載されていない電源スイッチ機能を追加し、システムの安全なシャットダウンとともに電源のオン・オフを制御できる。
この基板は、Raspberry Piの急な電源断によるシステム破損を防ぐことを目的として開発された。Raspberry PiはLinuxベースのコンピューターのため、動作中に突然電源を切るとmicroSDカード内のシステムが破損し、起動できなくなる場合がある。
基板サイズは64×58×1.6mmで、完成時の高さは20mmとなる。オンスイッチを押すと電源が入り、オフスイッチを押すとシステムを安全にシャットダウンした後に電源をオフにする仕組みだ。
外部スイッチの接続にも対応しており、最小3本の配線でケース外部からの電源制御が可能だ。これにより、Raspberry Piを装置やケースに組み込んだ際も、外部からワンプッシュで電源のオン・オフとシステムの安全なシャットダウンができる。電源供給はDCプラグからも可能で、手持ちの5V ACアダプターも利用できる。USB端子の頻繁な抜き差しによる接触不良を避けられる利点もある。
対応OSはBuster版、Bullseye版(~11.11)、BookWorm(~12.11)での動作が確認されている。ただし、Raspberry Pi 5は電源容量の関係で動作対象外とされ、Raspberry Pi 4Bまででの使用が推奨されている。キットには基板と部品一式、説明書等資料掲載URL等を記載したメモが含まれる。完成品についてはTKJ製作所のECサイトで販売されている。