シリコンウエハーの再生加工や製造を手がけるRS Technologiesは2026年10月9日、中国・広東省恵州にある連結子会社「艾索精密部件(惠州)有限公司」(RSPDH)を解散すると発表した。RSPDHは光学ピックアップ(CDやDVDなどの光ディスクにレーザーを当てて情報を読み書きする部品)と車載カメラモジュールを製造する会社で、同社が2024年にソニーグループから取得した。工場の操業は2026年12月末に終える予定で、同社はRSPDHを拠点に準備してきた車載カメラモジュール事業への参入も取りやめる。
RSPDHの前身は、1995年11月に設立された「索尼精密部件(惠州)有限公司」だ。RS Technologiesは2024年9月19日、ソニーグループの中国法人「索尼(中国)有限公司」から持分の100%を取得すると決め、同年12月に子会社化した。当時の開示によると、索尼精密部件(惠州)は成熟市場の光学ピックアップを主な事業とし、車載カメラモジュールの生産はソニーグループのほかの製造拠点に集約される予定だった。RS Technologiesは、新たに立ち上げる車載カメラモジュール事業などを軸に事業拡大を目指すとしていた。
今回の開示によると、同社は車載カメラモジュール事業への参入を約2年かけて検討してきた。市場は中国を中心に成長が続くと見込むものの、価格競争が想定以上に厳しく、期待する収益水準の確保は難しいと判断した。同社は参入の足場として、2025年から江西盛泰精密光学有限公司の第三者割当増資を引き受けて子会社にする協議を進めていたが、2026年7月24日に協議を終えている。ほかに検討した複数の買収案件も、同社の投資基準を満たさなかった。
RSPDHがもともと手がけてきた光学ピックアップ事業についても、同社は市場の縮小を理由に継続しないと決めた。RSPDHの2025年12月期の売上高は152億1000万円、経常利益は13億2800万円、純資産は160億9600万円だった。
同社はRSPDHの清算手続きを2027年1月に始め、同年5月に終える予定だ。固定資産の除却などによる特別損失を見込むが、金額は精査中としている。2026年12月期の連結業績への影響は、開示すべき事項が生じた時点で公表するとした。