位置・環境・ビーコン機能を1台に集約、ソラコムが1万8700円のオールインワンIoTデバイス発売

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ソラコムは2025年7月16日、位置情報取得から環境センシング、BLEビーコン通信まで、IoTに必要な基本機能を1台に集約したIoTデバイス「GPS + Beacon Edge Unit SORACOM Edition」の予約を開始した。JENESIS株式会社との共同開発により、車両管理から低温物流まで様々な用途をカバーする。価格は1万8700円(税込、送料別)で、出荷は8月後半から9月上旬を予定している。

従来のIoTシステムでは、位置情報取得、環境監視、近接検知といった機能を実現するために複数のデバイスを組み合わせる必要があった。本製品は5つの計測機能(GNSS/ビーコン送受信/加速度/温度/湿度)を単体で提供し、システム構築の簡素化とコスト削減を実現する。

GPS・QZSS対応と3つの電源方式で現場適応性を向上

位置情報取得には、GPSおよびQZSS(準天頂衛星システム みちびき)の2つの衛星システムに対応している。QZSSは日本の上空に長時間滞在する準天頂軌道を利用し、ビルの谷間や山間部でも高精度な測位を可能とする。通信には省電力かつ広域通信に適したLTE-M(LTE Cat.M1)を採用し、電源を入れるだけで即座に利用を開始できる。

電源方式は3種類から選択可能で、DC給電、USB給電に加えて1,500mAhのバッテリーを内蔵している。これにより電源確保が困難な現場でも運用でき、特に移動体や屋外設置での活用が期待される。また、MCXアンテナ対応の外部アンテナ接続(GPS、LTE)により、受信性能の向上も図れる。

環境センシング機能では温度・湿度の計測に対応し、加速度センサーによる衝撃検知も可能だ。これらの機能により、物流における商品の品質管理や、作業現場での安全監視といった用途に適用で

本製品の特徴的な機能は、GPSによる屋外位置情報とBLEビーコンによる屋内位置情報を組み合わせたシームレスな位置管理だ。物流倉庫や工場といった屋内外を頻繁に移動する環境において、継続的な位置把握が可能になる。

ユースケースとしては、営業車や作業員のトラッキング、荷物や農作物の輸送時における温湿度管理、現場での出退勤記録、見守り用途などを挙げている。

関連情報

プレスリリース
GPS + Beacon Edge Unit SORACOM Edition(SORACOM IoTストア)

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