ソラコムが「ソラカメ」屋外対応キット発表、電源・Wi-Fi不要でソーラー給電対応の防水ケース型も

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ソラコムが2025年6月30日、クラウドカメラサービス「ソラカメ」の屋外設置に対応した新製品2種類を発表した。電源があれば通信環境がない場所でも利用できる「ソラカメ屋外スターターキット」(3万9600円)と、ソーラーパネルと大容量バッテリーで電源・通信環境が整っていない場所でも設置可能な「ソラカメ屋外ソーラーキット」(28万4570円)を2025年7月16日から販売開始する。

これまでのソラカメは室内利用が中心だったが、新製品により建設現場、工場、農地、太陽光発電所、河川などの防災管理、避難所、観光地などでの活用が可能になる。工事現場での作業進捗のリモート管理や資材置き場の出入り記録、農業での農作物の育成状況管理といった用途が期待されている。

「ソラカメ屋外スターターキット」は、首振り機能を搭載したフルHD対応カメラ「ATOM Cam Swing」、通信ルーター、大容量アップロード通信SIM、屋外用防水ケース、防水AC電源アダプタをセットにした製品だ。IP65の完全防水・防塵仕様で、電源があれば通信環境がない場所でもインターネット工事や複雑な設定なしで利用できる。

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無日照環境でも最大3日間の連続使用

「ソラカメ屋外ソーラーキット」は、500×600×17mmのソーラーパネル(50W、18V)と450×350×201mmの電源Box(DC12V、26Ah)、通信ルーター、大容量アップロード通信SIMで構成される。IPX5準拠の防水仕様で、無日照環境下でも最大3日間の連続使用が可能だ。機材全体の重量は約25kgと軽量で、台車での移動・運搬ができる。

パネルとバッテリーには、大手電機メーカーに製品を供給する諏訪三社電機製のソーラーパネルとバッテリーを採用している。なお、ソーラーキットにはカメラ本体は付属せず、別途購入が必要となる。

両製品ともデータ通信料金は月額5500円(ソーラーキットは500GB/月)で、ソラカメの「クラウド常時録画」または「クラウドモーション検知”無制限”録画」ライセンスの月額利用料金(990円/月~)が別途必要となる。

ソラコムは今回の新製品により、建設・土木での施工進捗確認や資材・機材置き場の管理、製造業での屋外設備やバースの監視、小売での商業施設の屋外駐車場管理、不動産・住宅での屋外設備管理、農業での農作物育成監視、インフラでの太陽光発電施設監視、防災での避難所・水域監視、港湾・河川でのパトロール・状況把握、屋外施設や移動店舗、観光施設での状況管理など、幅広い業界での活用を見込んでいる。

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FabScene編集部

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