
オープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導するティアフォーが、東京都の新木場駅と海の森公園を結ぶ自動運転バスの運行を2025年7月1日から開始する。東京都港湾局からの委託を受けて運行する同バスは、約9.3kmの経路を1日5便ほど無償で運行し、公園への交通アクセス向上を目指す。
東京都は「スマート東京」の推進において、地域間の回遊性向上や運転手不足への対応といった社会的課題の解決を支援する自動運転の実用化に取り組んでいる。今回の運行が行われる東京ベイエリアは「スマート東京」の先行実施地域となっており、2025年3月に開園した海の森公園への来訪者の交通アクセスを充実させる手段として自動運転バスが導入される。
運行は2025年7月1日から2026年3月31日まで(年末年始を除く)の予定で、ティアフォー製の自動運転バス「Minibus 2.0」を使用する。運行支援は日立自動車交通が、検証・モニタリング支援は日本工営が担当する。
ティアフォーは2015年12月に設立され、「自動運転の民主化」をビジョンに掲げている。同社が開発を主導する世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」を活用したソフトウェアプラットフォームを製品として提供し、市場の需要に対応したサービスを展開している。
今回の運行では、同社が自動運転バスの経路を新たに開設し、運行に向けて自動運転技術を提供する。Autowareが生み出すエコシステムを通じて、世界各地のパートナーと協力しながら自動運転システムの可能性を拡大し、より良い社会の実現を目指している。
東京都港湾局による詳細な運行情報は、同局の発表「海の森公園と新木場駅を結ぶルートに自動運転バスを運行します」で確認できる。