
銀河企画は2025年6月2日、「拡張基板で広がるラズパイの世界 – Raspberry Pi 電子工作で遊びを究める」を発売した。著者は川端孝宣氏で、同社の「遊びのアイデア選書」シリーズの一冊として刊行される。
本書は、著者がRaspberry Pi向けに独自に開発・販売してきた拡張基板について、実際の経験をもとにまとめた記録となっている。ラズパイとは何かという基本から始まり、使用上の注意点、OSのインストールおよび設定方法、セキュリティ面での留意点、GPIOの使い方、そして独自開発した各種拡張基板の解説までを紹介する。
内容は序章から第6章までで構成され、基板設計における細かな工夫、動作確認の手順、トラブルが発生した際の対応などが盛り込まれている。技術的な面だけでなく、「どう使うか」といった活用アイデアにも触れている。
第3章ではRaspberry Pi用拡張基板として、電子工作お助けツール、気象観測や距離測定ができるセンサー基板「MultiSensorPi3」、学習リモコン「L_remocon」、見守り装置「mimamoriPi」、ePaper基板「ePaperPi」などを紹介。第4章ではRaspberry Pi Pico用として、環境測定基板「SensorPico」、簡易見守り基板「mimamoriPico」、学習リモコン「RemotePico」などの開発事例を解説する。
書籍では読者がオリジナルの基板を作れるように、基板設計用ソフトウェアの選定から基板の発注、ハンダ付けまでをステップを追って説明している。さらに、クラウドファンディングを活用したプロジェクトやココナラでの個別開発事例も紹介しており、商用化を目指す個人にも参考になる内容となっている。
著者の川端孝宣氏は2018年にRaspberry Piと出会い、スマートホームやIoTのデバイス開発、オリジナル拡張基板の製作を始めたという。2023年にはTKJ製作所を創設し、Raspberry Pi向けの拡張基板の設計・開発・販売を行っている。