ドーナツで月の満ち欠けを表現、9歳がmicro:bitで制作した「月齢ドーナツメーカー」

FabSceneの読者投稿フォームに、ユニークな作品が届いた。ミニドーナツにパウダーシュガーをふりかけて月の満ち欠けを表現する「月齢ドーナツメーカー」だ。制作者のotama氏は、micro:bitとレゴブロックを組み合わせて、指定した月齢に合わせてドーナツをデコレーションできる装置を開発した。

マイクロビットとサーボモーターで月の形を制御

制作者のotama氏のプレゼンテーション動画。制作時は小学校4年生(9歳)

月齢ドーナツメーカーの仕組みはシンプルだ。まず、ミニドーナツを装置の皿の上に載せ、マイクロビットのAボタンとBボタンで作りたい月齢(新月から満月まで)を選択する。タッチセンサーを押すと、サーボモーターが動いて3Dプリンターで制作されたカバーがドーナツの上に被さる。

カバーの形状が月の満ち欠けを表現するポイントで、選択した月齢に応じてカバーがドーナツの一部を覆い隠す。その状態でパウダーシュガーをふりかけ、再びタッチセンサーを押してカバーを外すと、月の形にデコレーションされたドーナツが完成する。

装置の本体はレゴテクニックで組み立てられており、サーボモーターの動きは歯車を使ってカバーに伝達される。制御にはマイクロビット用ワークショップモジュールを使用し、マイクロビットとサーボモーターを接続している。

28段階の月齢を表現可能

プログラムはMicroPythonで開発されており、28段階の月齢に対応したサーボモーターの角度がリストで管理されている。新月から満月、そして再び新月に戻る約28日の月の周期を忠実に再現できる仕組みだ。

otama氏によると、当初はメイクコードでプログラムを作成したが、リストを扱う場合はテキストプログラミングの方が使いやすかったため、MicroPythonに移植したという。

完成したドーナツは、明るい部分(月の光っている部分)と暗い部分(影の部分)のコントラストが美しく、食べる際にどちらから食べるかを選ぶ楽しみもある。otama氏は「明るい部分と暗い部分の境目から食べるのがこだわり」と話している。

※この記事は読者投稿フォームからの応募に基づいて作成しました。
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FabScene編集部