完全オーダーメイドノズルを無償製作、テクダイヤが「ノズル祭」開催

テクダイヤは、7月9日から11日まで幕張メッセで開催される「次世代3Dプリンタ展」への出展に合わせ、特別企画「ノズル祭」を開催する。精密ノズルを使用・必要とする企業を対象に、完全オーダーメイドの精密ノズルを無償で設計・製作する企画で、最大8社、1社あたり3本まで提供する。

同社は創業50年の精密加工技術を持つ企業で、半導体業界向けの精密ノズルを主力製品としている。3Dプリンター用精密ノズル「kaika」は同社のノウハウを応用して開発され、高精度塗布を実現している。

応募は次世代3Dプリンタ展会場(ブース番号44-40)またはオンラインで受け付ける。オンライン受付は6月18日から7月11日まで、会場受付は7月9日から11日まで。当選企業は7月16日までにメールで連絡される。応募多数時は同社が選考を行う。

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3Dプリンティングから医療・食品分野まで幅広く対応

「ノズル祭」では、3Dプリンティングに限らず、医療・食品・噴霧・紡糸など幅広い応用分野からの相談を募集している。同社が想定する課題例には、3Dプリンティングの印刷精度やノズル詰まり、材料の粘性や粒径の影響による品質不良、低粘度材料の糸引き、PEEK等スーパーエンプラ材料の印刷精度などがある。

また、フードプリンティング用ノズル、狭所や深部への局所的な印刷・塗布用ノズル、医療・バイオマテリアル分野用ノズル、スプレー噴霧・二液混合・紡糸等の特殊用途ノズルなど、ニッチな用途への対応も可能としている。

精密ノズルは、液体や気体などの材料を「所定の方向・流量・精度」で高精度に吐出・制御するために設計された部品で、ミクロン単位の寸法精度が求められる。量産時における品質の一貫性を確保し、吐出や塗布のバラツキを最小限に抑える役割を果たす。

スマートフォン、ウェアラブルデバイス、高品位ディスプレイなど、極めて高い精密性が求められる電子機器において不可欠な構成要素となっており、最終品質を左右する要の部品と位置づけられている。

同社では「どれだけ優れた装置や材料、技術が揃っていても、最終的に材料を吐出・制御するノズルの性能が安定しなければ、求める品質は実現できない」としており、豊富な加工実績と高度な技術力を活かした精密ノズルの提供を通じて、生産現場の効率化や品質向上に貢献するとしている。

なお、業種や用途例についてはSNSやWebサイト等で紹介予定だが、企業名や設計内容は非公開とする。

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プレスリリース(Newscast.jp)

FabScene編集部

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