ラズパイPicoでLEDソーイング、光る収納ポーチの作り方

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Raspberry Pi財団の公式ブログで、「Raspberry Pi Pico」とLEDを組み合わせた光る収納ポーチの制作チュートリアルが公開された。このプロジェクトでは、コットン生地にLEDを縫い込み、Picoでプログラムされたシーケンシャル点灯パターンを実現している。電子工作と手芸を組み合わせた「エレクトロニック・テキスタイル」の入門プロジェクトとして紹介されている。

制作するポーチのサイズは25cm×35cmで、メイン生地にはコットンベースの中厚手接着芯付き生地を使用する。コットンは軽量で柔軟性があり、電子部品を縫い込むのに適している。軽量デニム、キャラコ、フェイクレザーも代替素材として推奨されている。

LEDの配線はまずブレッドボードでテストし、正常動作を確認してからPicoのピンに直接接続する方式を採用している。LED脚を生地に突き刺し、抵抗器をLEDの正極脚に巻き付けて固定する。より確実な接続を求める場合はハンダ付けも可能だ。

Pico内蔵ポケットでスマートな収納

制作されるポーチには10cm×15cmの内側ポケットが設けられ、Raspberry Pi Pico、電池パック、配線がすべてこの中に収納される。これによりメインの収納部分と電子部品を分離し、日常使用時の利便性を確保している。

電源には単3電池3本のバッテリーパック(約4.5V)を使用し、PicoのVSYSピンとGNDピンに直接接続する。Picoは電圧耐性があるため、この構成で問題なく動作する。Raspberry Pi Zeroを使用する場合はミニ電圧レギュレーターボードの追加が推奨されている。

プログラムはMicroPythonで記述され、複数のLEDを順次点灯させるシーケンシャルパターンを実装している。main.pyとしてPicoに保存することで、電源投入時の自動実行が可能だ。また、PWMを使用した輝度調整によるフェードイン・フェードアウト効果も追加できる。

ポーチの組み立てには、ジッパーの取り付けや内ポケットの縫いつけなど、基本的な縫製技術が必要となる。LEDの脚を生地に通すにはコットン生地の特性を活用し、ポケット内側に向けて配線を行う。暗色の生地を使用する場合、同色の糸で縫製することで外側からの配線の視認性を最小限に抑えられる。

関連情報

Raspberry Pi公式ブログ – LEDソーイングチュートリアル

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FabScene編集部