
Raspberry Pi 4と5の各面に分散したコネクタを背面に集約するオープンソースのコネクタボードが、RedditユーザーによってRedditで公開された。
分散したポートの背面集約を実現
Raspberry Piは初代から続く設計上の特徴として、USB、HDMI、オーディオジャック、microSDカードスロットなどのコネクタが筐体の各面に分散して配置されている。今回公開されたコネクタボードは、これらのポートを背面に再配置することで、ケース設計の自由度を大幅に向上させる。
このコネクタボードは、Mini HDMIをフルサイズHDMIに変換する機能を持ち、microSDカードリーダーを背面に延長配置できる。また、オーディオジャック挿入検出機能をGPIO経由で実現し、USB-CのデータラインにつながるUSB Type A内部コネクタも搭載している。さらに内部用と外部用各1つのSTEMMA Qtコネクタ、電源ボタン、ファンコネクタも備えている。
2×8ピンヘッダーはI2Cピンや3.3Vと5V電源、左右スピーカー出力、オーディオライン入力、ファン制御、電源ボタン、オーディオ挿入検出ピン、未使用GPIO1つに接続されており、様々な拡張機能に対応可能だ。Raspberry Pi 4と5の両方に対応しているが、Raspberry Pi 5にはオーディオジャックが搭載されていないため、Pi 5用のバリアント(同じ製品の異なる仕様版)ではオーディオプラグを実装しない仕様となっている。
開発者のmehrdadfeller氏は今後の計画として、HDMIポートの1つをUSB-C Alt modeに変換する新しいバリアント(改良版)の開発を検討している。このバリアントでは、フルサイズHDMI 1つとUSB-Cコネクタ2つを搭載し、USB-Cの1つは電源入力専用、もう1つは電源入出力、映像・音声出力、USB 2.0データ通信に対応する予定だ。氏が進めているUbo PodプロジェクトはRaspberry Piを活用したオープンソースデバイスのエコシステム構築を目指しており、カスタムエンクロージャーも設計されている。設計ファイルはKiCad形式でGitHubに公開されており、誰でも自由に利用・改変が可能となっている。