
エンジニアのPesicp氏が、「Raspberry Pi Zero 2W」と7インチタッチスクリーンを組み合わせた卓上天気予報ディスプレイ「desk.mate.zero」をオープンソースプロジェクトとして「GitHub」で公開した。天気予報表示、フルスクリーン時計、写真スライドショー機能を搭載し、Pythonで開発されている。
「desk.mate.zero」は、Raspberry Pi Zero 2WとSpotpear製7インチタッチスクリーンを使用したオールインワンの情報ディスプレイだ。天気予報では現在の気温と天候、9時間先までの時間別予報、5日間の日別予報を表示し、最大10都市まで登録できる。Wi-Fi接続時は自動更新され、オフライン時は時計機能のみ継続動作する。
写真スライドショー機能では60分間隔で画像が自動切り替えされ、タッチ操作で手動切り替えも可能だ。フルスクリーン時計モードでは、Wi-Fi接続時は天気情報から取得した時刻、オフライン時はネットワーク時刻を表示する。
タッチ操作とロック機能
操作はタッチスクリーンで行い、ダブルタップでスクリーンロック・ロック解除が可能だ。ロック機能は0.2秒の短時間設定で誤操作を防ぎ、2本指での操作が推奨されている。タッチが反応しない場合はスクリーンがロックされている可能性があり、画面タッチ時に「Double tap to unlock」メッセージが表示される。
都市追加機能では天気予報の対象都市を最大10都市まで登録でき、重複登録は防止される。電源・Wi-Fi管理機能では、電源オフ・再起動、Wi-Fi接続・切断・ネットワーク設定削除などの操作が可能だ。
ソフトウェアはPython 3とKivyフレームワークで開発され、Raspberry Pi OS Lite(32bit)での動作を前提としている。必要なパッケージはrequests、tzdata、feedparserで、仮想環境での実行が推奨されている。
セキュリティとメンテナンス機能
セキュリティ対策として、UFWファイアウォールの設定、不要サービスの無効化、SSH接続の制限が含まれている。自動更新機能では毎日午前4時にサイレント更新が実行され、電源オフ時は次回起動1分後に更新される。
ハードウェア要件として、Raspberry Pi Zero 2W、7インチタッチスクリーン、専用ケース(3Dプリント対応STLファイル提供)が必要だ。組み立てにはタッチスクリーン付属のネジのみを使用し、追加工具は不要となっている。
開発者は「AIの支援を受けて作成したホビープロジェクト」と説明しており、プログラマーではないと自己紹介している。GitHubリポジトリでは詳細なセットアップ手順、トラブルシューティング、Pythonスクリプトの完全なソースコードが公開されており、誰でも同様のシステムを構築できる。