Raspberry Pi Zeroで音楽ストリーミングサーバーを構築、アルバムアートワークとメタデータ表示に対応

FabScene(ファブシーン)

あるMakerがRaspberry Pi Zeroを使用した音楽ストリーミングサーバーを構築し、その成果をRedditで公開した。約15ドル(約2100円)のシングルボードコンピューターで、アルバムアートワークやメタデータの抽出、HTTPS接続、クラウドストレージとの統合機能を実装している。

プロジェクトを公開したsk8creteordieは、Raspberry Pi Zeroの性能に驚いたと述べている。CPUの負荷は低く、アートワーク読み込み時でも余裕があり、Webインターフェースの応答も良好だという。

Node.jsベースのシンプルな構成

サーバーはNode.jsで実装され、以下の機能を備える。ローカルストレージからMP3ファイルを配信し、ID3タグからアルバムアートワークとメタデータ(アーティスト、アルバム、タイトル)を抽出する。キュー内の次の曲を自動再生し、自己署名証明書によるHTTPS接続に対応する。オプションでBackblaze B2クラウドストレージとの統合も可能だ。

セットアップ手順は、Raspberry Pi OSのクリーンインストール、Node.jsのインストール、リポジトリのクローンとnpm install、音楽ディレクトリの作成とMP3ファイルのコピー、SSL証明書の生成と起動の5ステップで完了する。

Webインターフェースはアルバムアートワークを背景に表示し、トラック情報をオーバーレイする設計となっている。

想定される用途として、寝室の音楽サーバー、オフィスのBGM、別荘のエンターテインメント、ガレージや作業場での音楽再生などを挙げている。

ストレージについては、OTGアダプター経由でUSBドライブを使用するか、大容量のSDカードを使用する方法がある。投稿者は32GBのSDカードで運用しており、十分だとしている。

後の更新で検索バー機能とB2メタデータキャッシング機能が追加された。B2から一度再生した曲のメタデータは保存され、次回以降表示されるようになった。さらにFLACフォーマットとDockerfileのサポートも追加されている。

プロジェクトはGitHubでオープンソースとして公開されており、誰でも利用できる。デモサイトも稼働しており、実際の動作を確認できる。

Raspberry Pi Zeroは低消費電力で静音性に優れ、常時稼働の音楽サーバーとして適している。ネットワークに接続するだけで、任意のデバイスからアクセスして音楽を楽しめる。

関連情報

analogarchivejs – GitHub

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