故障した冷蔵庫をArduino UNO R4 WiFiで復活、温度センサーとスマートプラグで制御

FabScene(ファブシーン)

ガレージに置いた飲料用冷蔵庫が壊れた。コンデンサーが止まらず中身が凍るか、まったく動かず常温になるかのどちらかだ。Rick Fryar氏はArduino UNO R4 WiFiと温度センサー、スマートプラグを組み合わせて、この冷蔵庫を復活させた。

古い冷蔵庫や安価な冷蔵庫は単純な電気機械式の構造で、サーモスタットが設定温度で切り替わりコンデンサーへの電力を制御する。一方、現代の冷蔵庫は電子制御に置き換わっていることが多い。機能は増えるが、修理は難しくなる。

Fryar氏のSanyo製ミニ冷蔵庫は、内蔵のサーモスタットをどう設定しても温度が安定しなくなった。そこで純正の制御基板を諦め、手持ちの部品で自作のコントローラーを組むことにした。

使ったのはArduino UNO R4 WiFi、DHT11温度センサー、Kasaスマートプラグの3点だ。Arduino UNO R4 WiFiは内蔵LEDマトリクスとWi-Fiを備えており、クラウドIDEからプログラムできる。

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仕組みはシンプルだ。Arduinoが約30秒ごとに温度を計測し、設定値を超えたらPHPページを経由してKasaスマートプラグをオンにしてコンデンサーを動かす。温度が下がったらオフにする。KasaにはパブリックAPIがないため、スマートフォンアプリの通信を模倣する方法を採用した。

DHT11センサーは精度が1℃単位で、実測より数度高い値を示す傾向があった。Fryar氏はこの誤差を考慮してオン/オフの閾値を調整している。15分ごとにサーバーへ温度データを記録し、グラフ表示できるようにした。スマートプラグの状態も15分ごとに再確認し、Arduinoの認識とずれないようにしている。

スケッチとPHPコードは本人のブログで公開されている。次のステップとして、冷蔵庫の上に設置するための3Dプリント製ケースを製作する予定だ。

関連情報

Refrigerator Controller(Rick’s Thoughts)

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