Chromeの恐竜を攻略したい!本気の専用コントローラーを作る【REVIVE USB】

FabScene(ファブシーン)

Google Chromeの利用中にネットワーク接続が途切れると、こんな画面が現れる。

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ドット絵で描かれた恐竜と「インターネットに接続されていません」の文字。ここでスペースキーもしくは上矢印キーを押すと、荒野を恐竜が走り出す。画面右から現れるサボテンやプテラノドンは、キーを押してジャンプで回避。何かにぶつかるまで走り続け、その距離がスコアとして記録される。

シンプル極まりないゲームだが、接続を復活するまでの息抜きのつもりが、気づけばハイスコアを目指して没頭してしまうこともある。開発陣のユーモアと優しさが光るこのゲームは「恐竜ゲーム(Dinosaur Game)」と呼ばれ、インターネットの隙間で親しまれている。

普段は「ながら」で済ませてしまうが、このゲームにもっと真摯に向き合うべきかもしれない。他のキーなんていらない。ワンボタンの真剣勝負で楽しむために、アーケードゲーム感覚で恐竜を操作する専用コントローラーを作ってみた。

目次

無心で取り組む、エンドレス恐竜コントローラー

早速だが、完成したコントローラーがこちら。PCとUSB Type-Cケーブルで接続された、2キーだけの小さなデバイス。中央のキーには恐竜が描かれ、押し込むとジャンプする。ただそれだけだ。

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良いスコアが出たときには、隣のキーを押せばスクリーンショットを実行。一瞬で全画面を撮影し、記録としてPC内に保存できる。

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トラックパッドや他のキーに意識を邪魔されることなく、恐竜との真剣勝負にしっかりと向き合える。作業や仕事の合間に、ふと取り出して遊べる小型の専用コントローラーなのだ。

REVIVE USB Type-C でスイッチ入力を簡単に

この小さく手軽なコントローラーを実現するため、「REVIVE USB Type-C」というモジュールを利用した。

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製品ページより引用

Bit Trade Oneから発売されているREVIVE USB Type-Cは、Type-C接続のUSB入力デバイスを簡単に自作できるモジュールだ。さまざまなスイッチの信号をデジタル入力として受け取り、マウスやキーボード、ジョイパッドの操作として変換できる。

2026年1月時点での価格は2,000〜2,500円程度。Bit Trade Oneの製品ページなどで購入できる。

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製品ページより引用

通常、PCで外部入力デバイスを利用したい場合は、ジョイパッドなどの既製品を使うのが一般的だ。より小型の用途や、お気に入りのスイッチやレバーを使いたい場合には、マイコンを介して入力検知や配線、チャタリング対策などを設定する必要があり、やや手間のかかる作業になってしまう。

REVIVE USB Type-Cは、そうした手間を大きく軽減してくれる。スイッチに信号線とGND線を接続するだけで入力の有無を認識し、後述する専用ツールで設定することで、すぐコントローラーとして利用できるのだ。

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実物に触れてみると、まずは基板のサイズに驚かされる。16mm×20mmの小型サイズは、さまざまなデバイスに組み込みやすいものだろう。ピン配置もシンプルで、5つのGNDと12個の信号接続ピン、5Vの電源ピンが並ぶのみ。基板上には印字もされており、配線で迷うことはないだろう。

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基板とキースイッチを2箇所ずつ繋いだシンプルな配線

今回はシンプルなキースイッチを2つ用意し、それぞれ信号接続ピンとGNDピンに接続した(GNDピンはまとめて接続しても問題ない)。それらを3Dプリントで制作した、すっぽり収まるサイズのケースに収納している。

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さらに、恐竜が描かれたキーキャップも3Dプリントで制作した。ドット絵の恐竜がなんとも可愛らしい。キーキャップのオリジナルデータは、Maker WorldにアップされているMakerrr氏の3Dデータを活用している。

キーアサインは専用ソフトで

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USB Type-CケーブルでWindows PCと接続する

続いて、機能の設定をしていく。ソフトウェアはWindows 7以降のデバイスに対応しており、マニュアルページからダウンロードして解凍したのち起動する。Windows専用という制約はあるが、他の環境構築などは一切不要で、すぐに使い始められるシンプルさは嬉しいポイントだ。

ソフトを起動した状態でREVIVE USB Type-Cを接続すると、画面がアクティブになる。画面上でピンを選択し、デバイスタイプ(マウス/キーボード/ジョイパッド)と割り当てを設定していこう。今回はいずれもキーボード入力として設定した。

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まずは恐竜マークのスイッチと接続したピン(02)をスペースキーに割り当てた。スイッチを接続した状態でボタンを押すと、画面上にも「ON」のマークが表示される。どのキーを設定しようとしているのか、接続が正しく行われているかが一目で分かる親切な仕様だ。

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もう一つのスイッチとつながるピン(01)には「Win + PrtSC」を設定し、全画面スクリーンショットを実行するようにした。Ctrl、Shift、Alt、Winキーとの組み合わせにも対応しているため、幅広いキーボード入力を割り当てられる。

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なお、マウスでは「左クリック/右クリック」「ホイールクリック」「上下左右移動」「ホイール上下」「カーソル速度変更」、ジョイパッドでは「上下左右レバー」「最大12個のボタン入力」に割り当てが可能だ。

さらに、拡張機能としてロータリーエンコーダーへの対応やチャタリング防止設定も備えている。より高度な設定を使いこなせば、活用の幅はさらに広がっていくだろう。

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小さなサイズに無限の可能性が秘められている

照光式スイッチを使うならこんな風に

REVIVE USB Type-Cは2025年3月に発売され、SNSではユーザーによる活用事例も公開されている。アーケードゲームの筐体と制御用PCの接続に使うなど、多彩な入力デバイスを活用するためのツールとして親しまれているようだ。

アーケードゲームでよく利用されるカラフルなボタンやジョイスティックは、それだけでも気分が上がるもの。とくに音楽ゲームの筐体では、ボタンの入力とLEDの点灯が同時に行われる「照光式スイッチ」がよく使われている。こうした照光式スイッチも、REVIVE USB Type-Cで活用できる。

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ボタンを押し込むと、内部のLEDが光るとともにスイッチがONになる

今回利用した照光式スイッチは、ボタン部分と抵抗付きLED、LED用のソケット、3端子マイクロスイッチを組み合わせた構成だった。

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3端子マイクロスイッチは、入力側共通のC(Common)、通常時に接続されているNC(Normally Closed)、そして押されたときに接続されるNO(Normally Open)の3つの端子で構成されている。今回は、押した際にLEDが点灯し、REVIVE USBへの入力もONになるように、NO側を使う配線として以下のように接続した。

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ボタン操作とREVIVE USB Type-C側での認識が一致

ボタンを押し込むとLEDが点灯し、REVIVE USB Type-C側でも入力がONとなった。なお、ここで示したのはひとまずの動作例であり、電源や回路構成によっては注意や工夫が必要になる点には留意してほしい。

照光式スイッチのLEDは、工場やアーケード筐体での利用を想定しているため、一般的な電子工作で扱うLEDより動作電圧が高いものが多い。今回は1つの回路でトランジスタによる制御を行ったが、LED側とスイッチ入力側は別回路として扱うほうが、より安定した動作が期待できるだろう。

アナログ入力対応版も。REVIVE USBで広がる自作入力デバイスの輪

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製品ページより引用

REVIVE USB Type-Cはその小型さと、Type-Cに対応した扱いやすさが特徴だが、入力信号はデジタルに限定される。アナログ入力を活用したい場合は、関連商品の「REVIVE USB ADVANCE」を利用しよう。ジョイスティックの傾きや圧力センサの数値を扱うなど、より繊細な入力を操作に反映できる。

ユーザーによる制作事例では、可変抵抗器のアナログ入力を巧みに活用したフライトシミュレーター用コントローラーや、左右にねじって操作するプレイステーション用の変わり種機器「ネジコン」への搭載事例なども公開されている。

形も方式もさまざまな自作コントローラーたち。PC操作を拡張するものや、自分だけのゲーム用コントローラーなど、専用デバイスならではの魅力は他に代え難いもの。REVIVE USBシリーズは、そんなものづくりの入り口として、気軽にチャレンジできる製品だ。

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ライター/編集者。大学で3Dプリンターと出会いものづくりの面白さに目覚め、デジタルファブリケーションの世界へ。卒業後、研究員として2年半ほど従事したのち、ものづくりを中心としたライターとして独立。
2023年には墨田区でファブ施設「京島共同凸工所」の運営をスタート。文章と場づくりを行き来しながら、街での生活を満喫している。工房での日々を綴った自主制作本「京島の十月」が販売中。

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