
Raspberry Piと外付けDACを組み合わせてオーディオストリーマーを自作する人は少なくないが、ソフトウェアの選択肢は限られていた。Varun Gujjar氏が開発した「Berryaudio」は、Raspberry Pi向けのオープンソースオーディオプレーヤー/ストリーマーで、タッチ操作に最適化されたWeb UIを備える。広告もサブスクリプションもなく、オフライン環境での音楽再生に特化した設計だ。
サーバー側はPythonとGStreamerで構築し、クライアント側はReact.jsとTypeScriptで開発されている。再生エンジンにGStreamerを採用したことで、MP3、FLAC、WAV、OGG、DSD、DSFなど幅広いフォーマットに対応する。ID3タグの読み取りとカバーアート抽出にも対応し、サンプルレートやビット深度の情報も表示する。
入力ソースが多彩な点も特徴だ。Bluetooth(aptX、LDAC、SBC XQ+対応)、AirPlay 2(Shairport Sync経由、PCM 44kHz/32bit)、Spotify Connect(Librespot経由)でのストリーミングに加え、BBCやSomaFMなど200局以上のインターネットラジオを収録している。ストレージはSDカード、USB HDD/SSD、NVMeに対応する。
CamillaDSPとの統合により、リアルタイムのイコライザー、FIR/IIRフィルター、クロスオーバー、ルーティングなどのDSP機能も使える。最大32bit/384kHzのハイレゾパイプラインに対応し、再生を止めずにDSPプリセットを切り替えられる。
UIはWebブラウザーからアクセスする方式で、専用アプリのインストールは不要だ。タッチスクリーン接続時はスタンドアロンのオーディオ機器として、ヘッドレス運用時はスマートフォンやPCのブラウザーから操作できる。Wi-FiやBluetoothの接続管理、IPアドレスの設定もUI上で完結する。
導入はBookworm OSベースのイメージファイルをSDカードに書き込むだけで済む。対応ハードウェアはRaspberry Pi 4Bと Pi Zero 2Wで確認済みだが、他のシングルボードコンピューターでも動作する可能性がある。DACはRaspberry Pi公式のDAC+やWaveshareのPCM5122 HIFI I2S DACで動作が確認されている。ライセンスはMIT。

