
「Clawd(クロード)」という名のカニがデスクトップに住み、Claude Codeの作業状態に合わせてアニメーションする——そんなデバイスを作ったMakerがいる。「Clawd Tank」と名付けられたこのデスクトップ通知ディスプレイは、GitHubにMITライセンスで公開されている。
ハードウェアにはWaveshareの「ESP32-C6-LCD-1.47」を使用した。320×172ピクセルのST7789Vディスプレイを搭載した小型ボードで、マイコンはRISC-VシングルコアのESP32-C6FH8(8MBフラッシュ、512KB SRAM)。BLE接続を担うNimBLEと、UIを描画するLVGL 9.5.0をESP-IDF上で動かしている。オンボードのWS2812B RGB LEDは新規通知が届くとカラフルに点滅する。
仕組みは、Claude CodeのフックイベントがUnixソケット経由でデーモンに転送され、デーモンがJSON形式のペイロードをBLEでESP32に送信するというパイプラインだ。カニのアニメーションはClaude Codeが使っているツールに連動する——ファイル読み込みやGrep時は「デバッガー」、ファイル編集時は「タイピング」、Bash実行時は「ビルド中」、WebSearch時は「ウィザード」、MCPツール使用時は「ビーコン」など、ツールの種類に応じて異なる動きを見せる。最大4セッションを同時に表示でき、セッションごとに個別のカニスプライトが動く。
技術的に面白いのはスプライトの圧縮方式だ。アニメーション素材はSVGで生成したPNGフレームシーケンスをRLE(ランレングス符号化)でRGB565形式に変換している。生データ13MBを約900KBまで圧縮(約14:1)し、ESP-IDFのEMBED_FILESで直接フラッシュに埋め込む設計で、カスタムパーティションは不要だ。デコーダはオンザフライで動作させ、内部SRAMバッファを再利用する。スプライト素材の生成にはGemini 3.1 Proを使い、SVGをプロンプトとして渡してアニメーションを生成したという。
ハードウェアなしでも動かせる点も面白い。macOS向けのMenuBarアプリにはSDL2ベースのシミュレータが同梱されており、ESP32なしでも同じBLE/TCPプロトコルでカニを動かせる。ReleaseページからビルドなしでApp形式でダウンロードできる。

