
中国・蘇州に拠点を置くUniX AIが、家庭環境への実導入を目的としたヒューマノイドロボット「Panther」の世界向け出荷を2026年4月8日に開始した。同社は「家庭に展開された世界初のサービスヒューマノイド」と称している。
Pantherは二足歩行ではなく、4輪操舵・4輪駆動の全方向移動台車に2本のアームを搭載した構成を採用している。足のあるヒューマノイドが汎用AI基盤モデルと組み合わさるアプローチとは異なり、複雑な室内環境での安定性と展開効率を優先した設計だ。ロボットの高さは約160cm、重量は約80kgで、1回の充電で8〜16時間稼働できる。
アームは8自由度の生体模倣腕を左右2本ずつ備え、アダプティブグリッパーと組み合わせて細かな物体操作を可能にする。ボディ全体では34自由度のジョイントを持ち、カメラ・センサー・マイクによる物体認識、屋内ナビゲーション、対話に対応する。個別の動作ではなく、複数のステップからなる連続したタスクを実行できる点を同社は強調している。
ヒューマノイドロボットの家庭導入はここ数年で一気に現実味を帯びてきたが、実際に家庭向けに出荷を始めた機体は少ない。UniX AIのFred Yang CEOは、工場検証から大量生産、国内展開からグローバル展開への移行が完了したと述べている。価格は公表されていない。
コードに依存しないユーザー向けアプリケーションの提供と、サービスロボット全体のライフサイクルをサポートするエンドツーエンド体制の構築を方針として掲げており、ホテル・コミュニティキッチンなど商業環境での先行展開を経て、家庭での本格普及を目指す姿勢だ。
ヒューマノイドロボット市場では、1X Technologiesが2025年10月に「世界初の家庭向けコンシューマー対応ヒューマノイド」として「NEO」の予約販売を2万ドルで開始している。UniX AIのPantherは「実際に家庭に導入済み」という点を強調しており、デモ映像では茶を自律的に淹れるシーンも公開されている。ただし価格や台数の詳細は明らかにされていない。


