
丸棒の断面に穴を開けたいとき、中心点を正確に出すのは意外と手間がかかる。従来のセンターラインファインダーでは、少なくとも2本の中心線を引き、その交点から中心を割り出す必要があった。線を引く工具やマーカーの太さによって誤差も生じやすく、特に木工や金属加工で精度を求められる場面では、何度もやり直すことになりがちだった。
MakerWorldユーザーのFunOrNothing氏が公開した3Dプリント製のセンターポイントファインダーは、1回の操作で円形断面の中心点を特定する。測定範囲は直径15mmから130mm。円形だけでなく、正方形や六角形など、X軸とY軸の両方に対称な断面であれば中心を割り出せる。両端が平行な角材の側面中央を求める用途にも対応する。2026年2月3日の公開から約2週間で142件のダウンロードを記録している。
構造の工夫は、ギアで連動する2本のスライドレールにある。中央に配置されたギアが左右のレールを同時に同じ距離だけ移動させる仕組みで、対象物を両側から挟むと、中央の測定プレートに取り付けたマーカーの位置が自動的に中心点と一致する。2本の線を引いて交点を求める従来の方法と異なり、1回の操作で済む点がこの設計のアプローチとなっている。

本体はレール、ギア、測定プレートA/B、ハンドルA/B、分離防止ブロックなど複数のパーツで構成される。3Dデータは造形プロファイル付きで公開されており、積層ピッチ0.2mm、壁2層、充填率15%の設定が推奨されている。組み立てでは、まず2本のレールの間にギアを配置し、両側からレールを押し込む。次にハンドル部分を接着するが、摺動部に接着剤が付着しないよう注意が必要となる。最後に分離防止ブロックを接着して完成する。
FunOrNothing氏は公開後に、類似の機構を持つ市販の金属製工具(Bridge City Toolworksの「CS-3 CenterScribe」)の存在を知ったと述べている。市販品は金属製で精度も高いが、価格もそれなりにする。3Dプリンターがあれば、こうした専用の計測工具をフィラメント代だけで再現できる。木工やDIYで丸棒を扱う機会のある人にとって、手元に一つあると重宝するツールだろう。3DデータはMakerWorldで無料公開されており、Bambu Lab製の3Dプリンターに対応したプロファイルが付属する。

