
ArduinoとSG90サーボモーターを使用した3Dプリント製のコイン自動排出装置が、オープンソースの3Dモデル共有サイト「MakerWorld」で公開された。設計者のTi3b3氏によると、この3パーツ構成の装置は、サーボモーターを180度回転させるだけでユーロコインを1枚ずつ自動排出できる仕組みとなっている。
推奨プリント設定は0.2mmレイヤー、壁厚2層、15%インフィルとなっており、一般的な3Dプリンターで製造可能だ。対応機種としてBambu Lab製のP1S、A1、X1 Carbon、X1、A1 mini、P1P、H2D、X1Eが挙げられている。
装置の核となるのは汎用のSG90サーボモーターで、数百円程度で入手できる安価な部品だ。Arduinoからサーボモーターに180度回転の指令を送ることで、内蔵されたプッシュ機構が作動し、コインホルダー内のコインを1枚ずつ排出する。この単純な機構により、複雑なセンサーや高価な部品を使用せずに確実なコイン排出を実現している。
設計者は自動販売機プロジェクト、コイン分類システム、自動化実験での活用例を提案している。実際にコメント欄では、子供の家事完了時にお小遣いを自動支給するシステムや、異なる通貨に対応した版の制作要望などが寄せられている。
現在の版はユーロコインに特化した設計となっているが、設計者は他の通貨への対応も表明している。ユーザーからウクライナの通貨への対応要望があった際には、「もちろん対応する」と回答し、各コインの詳細寸法を提供すれば追加サイズの製作が可能だとしている。
3Dモデルは Creative Commons Attribution-Noncommercial-NoDerivatives ライセンスで公開されており、非商用目的での使用が可能だ。関連モデルとしてJufewa氏の「Euro Cash Box modules (Coins)」や、fmor氏の「euro coin sorter (remixed)」なども同サイトで公開されている。