家族が手がけた古い工芸品を、形あるものとして残したい。そう思っても、手元にあるのが古い2D図面だけなら、それを立体物としてよみがえらせるのは簡単でない。AndreyZarembo氏は、祖父が彫った木製の仮面を3Dプリンターで復元し、2026年6月、Redditの3Dプリンター関連の掲示板にその成果を投稿した。
もとになったのは、氏の祖父が1960年代から80年代にかけて木から彫り出した仮面だ。図案がどこから来たのかは分かっておらず、氏は、大西洋やインド洋を渡り歩いた祖父の船上での仕事に由来する可能性を挙げている。手元には当時の2D図面と、彫られた木製の仮面の写真が残されていた。
氏はこの2D図面を手がかりに、立体の造形をBlenderで起こし直した。平面の図から奥行きや凹凸を読み取って3Dモデルに置き換える作業で、祖父のデザインを現代のツールで再構成した。
出力にはマットな質感のPLAフィラメントを使い、サポート材を付けて造形した。完成した仮面は、目や口のまわりに細かな彫りの意匠が並び、木彫りの原型の雰囲気を立体物として残している。
氏は完成したモデルを「Unknown Mask」として、3DモデルシェアサイトのMakerWorldに無料で公開している。だれでもダウンロードして同じ仮面を出力できるため、祖父が遺した意匠を、データとして残せるようになった。