180枚の三角形基板で構成された球体LEDディスプレイ

読者投稿フォームに、技術的な難易度の高い作品の情報が寄せられた。TakSan氏が制作した「180面体球形LEDディスプレイ」は、180枚の三角形基板にそれぞれフルカラーLED(Neopixel)を実装し、球体状に組み上げたLEDディスプレイだ。

この作品は、二等辺三角形の基板を180枚製作し、各基板にWS2812B(5050サイズ)のNeopixel LEDを1個ずつ実装している。基板は五角形用(Type-A)が60枚、六角形用(Type-C)が120枚の2種類で構成され、サッカーボール状の180面体として組み立てられる。各面のLEDは個別制御が可能で、さまざまなパターンでの点灯表現ができる。

制作には基板の設計・発注から始まり、180個のLEDとコンデンサーのはんだ付け、そして1000本以上のジャンパー線による配線作業が必要となる。基板設計データはGitHubで公開されており、中国の基板製作会社Elecrowでの発注を想定している。Type-A基板を10枚、Type-C基板を20枚発注することで、必要な180枚の三角形基板が入手できる。

制御にはM5ATOM Liteを使用し、Grove コネクタ経由で信号を送信する。電源は5V 2Aが必要で、各基板には電源安定用のパスコンも実装されている。180個のLEDは数珠つなぎで制御され、開始点から順番に信号が伝達される仕組みだ。

組み立て過程では、各段階でのショートチェックと点灯テストが重要とされている。三角形基板を五角形・六角形のパネルに組み上げ、それらを球体状に接続していく工程は、一度に進めると問題発生時の原因特定が困難になるためだ。

TakSan氏は作品の製作方法について、elchikaに詳細な製作記事も投稿している。必要部品のリスト、基板発注先の推奨業者、組み立て手順まで、実際に製作したい人向けの情報が網羅されている。部品コストは約1万5000円程度とされており、基板製作の手間を考慮すれば比較的取り組みやすい価格設定だ。

※この記事は読者投稿フォームからの応募に基づいて作成しました。
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関連情報

180面体球形LEDディスプレイ(ProtoPedia)
180枚の三角形基板からフルカラーLED球体ディスプレイを作る(elchika)

FabScene編集部