
海外の個人製作者MIREPLICA3D氏が、映画『エイリアン』に登場する寄生生物フェイスハガーを模した、遠隔操作可能なアニマトロニクス(電動で動く造形物)を製作し、3Dモデル共有サイトCults3Dで2025年9月25日に公開した。このロボットは、スペイン・バルセロナのエイリアン博物館向けに開発されたもので、Bluetooth経由でスマートフォンアプリから操作できる。
このアニマトロニクスは、ESP32マイクロコントローラーを搭載し、MIT App Inventorで開発されたカスタムアプリから、方向と速度を手動で制御できる。また、VL53L0X距離センサーを搭載しており、人が近づくと反応するインタラクティブな動作も可能だ。
駆動系には、2基のDCモーターと2基のサーボモーター(SG90またはSM90)を使用し、TB6612FNGデュアルモータードライバーで制御している。電源は7.5V以上のバッテリーで、降圧コンバーターを介してESP32や前脚のサーボモーターに3.3Vを供給する仕組みだ。
構造部品の大部分は3Dプリントで製作されており、PETGまたはPLA樹脂約350g、柔軟性のあるTPU樹脂約150g(尾部と車輪用)を使用する。組み立てには、直径4mm長さ12mmの大型ボルト10本、直径4mm長さ6mmの短いボルト10本、釘6本が必要で、仕上げにはアクリル塗料またはエアブラシ塗料を使用する。

MIREPLICA3D氏は、海外掲示板Redditにもこのプロジェクトを投稿し、詳細な技術説明を公開している。投稿では、製作の目的や使用部品、組み立て手順などが詳しく解説されており、同氏は「これは非常に複雑なプロジェクトで、問題があれば随時パーツを更新する」とコメントしている。
3Dプリント用データと組み立てマニュアル、ESP32用のコードは、Cults3Dで販売されている。MIREPLICA3D氏は今後、チェストバスター(エイリアンの幼体)やゼノモーフ(成体エイリアン)の製作も計画しているという。
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Animatronic RC Facehugger – Bluetooth App-Controlled via ESP32