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約2年の試作を経た独自構造の自作3Dプリンター「N3D」、設計データを公開

片持ちの構造を十字に交差させた自作の3Dプリンター「N3D」の設計データが、公開ベータ版として配布され始めた。作ったのはYouTubeチャンネル「Casual CNC」のVilmantas Baranauskas氏で、2026年10月27日に動画で告知し、3Dプリント用の部品データとKlipperの設定ファイルをGitHubとPrintablesに置いた。

同氏がこの構造の試作機を動画で初めて見せたのは2024年8月だ。サイズを16×16×16cmとした1台目で、XY方向の速度300mm/s、加速度8000mm/s²までの動きを試した。当初は動画の題名に「Crossed Gantry」と付けたが、視聴者のコメントで片持ち(cantilever)の仕組みだと指摘され、題名を改めている。2台目となるN3Dは2024年9月の動画で登場した。

同氏はその後、Z軸の改良を動画で公開してきた。N3DはZ軸もベルトで動かすため、2024年11月にはZ軸が下がるのを防ぐ減速比5:1の小さな遊星歯車を作った。2026年2月には滑車を組み合わせてベルトを往復させる方式を試した。今回公開した構成では2個のモーターで動かすZ軸を、この方式で3分の1に減速している。

造形範囲は183.5×183.5×166mmで、各軸の案内にはリニアレールを使う。制御基板はBIGTREETECHの「Manta M5P」で、ファームウェアはKlipperだ。X軸とY軸の原点はセンサーを使わずに検出し、ヘッドには高さの測定を兼ねるE3D製のホットエンドを付けた。押出機とヒートベッドは「Ender 3」と互換の部品を使う。Klipperの設定では最大速度を800mm/s、最大加速度を1万2000mm/s²としている。

本体の部品は3Dプリント用のデータだけを公開し、ヘッドはSTEP形式のCADデータも付けて改造しやすくした。部品を造形するには、220×220mm以上の造形範囲を持つ3Dプリンターが要る。部品表は未完成で、部品の多くはドイツのAmazonで集めたという。同氏は今回の公開を、部品集めや調整を楽しめる経験者向けのベータ版と位置づけている。ライセンスはCC BY-SA 4.0だ。

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FabScene編集部

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