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コインサイズののESP32-C3ボード「f32」——コネクターの裏にそのまま取り付く

「01005サイズの部品をいつか使ったプロジェクトをやりたかった」——PegorK氏がGitHubで公開した「f32」は、その言葉通り、多くの設計の常識をあえて無視した研究的プロジェクトだ。

「f32」はESP32-C3FH4を搭載したUSB-C接続の超小型開発ボードで、基板サイズは9.85mm×8.45mm。USB-Cレセプタクルの真後ろに直接マウントする形状に設計されており、コネクター込みで薄型デバイスに収まるようになっている。露出しているGPIOは1つのみでオンボードLEDに接続されており、外部との連携はWi-FiやWebを前提とした構成だ。設計段階から、デカップリングコンデンサ・アンテナマッチング回路・USB終端抵抗といった標準的な実装をあえて省いており、ESP32がどこまで動くかを探るストレステスト的な意図がある。

PCBはDipTraceで設計し、PCBWayに発注した。基板厚0.6mm、最小穴径0.2mm、最小トラック/スペーシング4/4milという仕様で、5枚送料込み10.75ドル(約1700円)だったという。手はんだ実装では、フラックスを積極的に使いステンシルを使わない方法に落ち着いた。デジタルマイクロスコープまたはルーペ、リワークステーション、ホットプレート、精密ピンセットなどを使用し、01005部品を1つずつ配置している。

初期動作では一切のネットワーク接続ができなかったが、チップアンテナの端子に細い導線を折り曲げて追加ではんだ付けしたところ問題が解消した。地上約1mの高さに置いた状態で約36m先まで接続・操作できることを手動テストで確認した。デモアプリとしてキャプティブポータルが実装されており、電源を入れるとオープンアクセスポイントとして現れ、接続したユーザーはLEDの点灯やWi-Fiスキャンをブラウザから操作できる。

ガーバーファイル・BOM・ファームウェアはすべてGitHubで公開されており、ESP-IDFまたはArduinoで独自のファームウェアを書き込める。

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FabScene編集部

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