市販のスマート電球を書き換えて、WiFiのファイルサーバーに変えるカスタムファームウェアを、セキュリティー研究者のRick Osgood氏が開発し、オープンソースで公開した。電球をソケットに差し込むだけで、周囲にオープンなWiFiアクセスポイントを立て、保存したファイルを配信する。
使う電球は、ESP32-C3を搭載した4MBのスマート電球だ。オープンソースのファームウェア「Tasmota」がプリインストールされた市販品を使えば、USB経由でカスタムファームウェアを書き込める。電球としての外見はそのままで、ソケットに戻せば普通に照明としても使える。
ファームウェアを書き込むと、電球がオープンなWiFiネットワークを立ち上げる。接続した端末にはキャプティブポータルが表示され、保存されたファイルの一覧を閲覧できる。ファイルはLittleFSの領域に格納し、利用できる容量は約2MBだ。管理画面からファイルの追加や設定の変更ができ、OTA(無線経由)でのファームウェア更新にも対応する。クラウドへの接続は不要で、認証情報も持たない。
LEDの色を制御するGPIOピンのマッピングも公開されており、周囲の照明環境に合わせて電球の色を変えれば、外見上は普通のスマート電球と区別がつかない。
Osgood氏がこのプロジェクトを始めた動機は、書籍へのアクセスが制限された環境で、電球の形をした目立たない「電子的な秘密の受け渡し場所」を作ることだった。同梱されている書籍はすべてパブリックドメインの古典で、利用者は自分のファイルに入れ替えられる。技術としては、用途を選ばないWiFiファイルサーバーだ。