
3Dプリンターで造形できるモジュラー収納ボックス「Gridfinity Storage Box V2」の3Dデータが、MakerWorldで公開された。制作者のschuylab氏が約1年かけて初代から改良を重ねたもので、公開から約2週間で13万6000件以上のダウンロードを記録している。
Gridfinityは、Zack Freedman氏が2022年に発表したオープンソースのモジュラー収納システムだ。42×42mmのグリッドをベースに、ベースプレートとビン(仕切り付き容器)を組み合わせて工具や電子部品を整理する。MITライセンスで公開されており、3Dプリンターのユーザーを中心に世界中のMakerコミュニティで普及が進んでいる。
schuylab氏のStorage Box V2は、このGridfinity規格に準拠した持ち運び可能な収納ボックスだ。5×4グリッド(幅5ユニット、奥行き4ユニット)のベースプレートを230×188×55mmのボックス内に収め、蓋の内側にもGridfinity互換のプロファイルを配置することで、蓋を閉じた際にビンが固定され中身がこぼれない仕組みになっている。
設計上の工夫は多い。片手で開閉できるラッチ機構、特定の角度で蓋が止まり完全に倒れない構造、ボックス側面に組み込まれた引き出しスライド機構、複数のボックスを積み重ねてラッチで固定するスタッキング機能などを備える。深い引き出しに収納する際にはボックスを後端で垂直に自立させることもできる。回転式のトップハンドルとフロントハンドルも用意されており、持ち運びの方法に応じて選べる。

ヒンジとラッチには3×30mmのステンレスダボピンを使い、耐久性を確保した。schuylab氏は「造形したハードウェアを使う他のボックスも試したが、長期間の使用に耐える耐久性はなかった」として、金属ピンを選んだ理由を説明している。1ボックスあたり9本のピンが必要で、Bambu Labのストアでは10本入り約1.54ドル(約240円)で入手できる。
推奨フィラメントはPETG HFだ。ボックスの一部にブリッジングや急角度のオーバーハングがあるため、高流量素材の方が仕上がりが安定する。PLAでも造形可能だが、フロントハンドルのクリップ部分は破損しやすいとschuylab氏は注意を促している。
MakerWorldのコメント欄では、画材収納や工具整理など用途はさまざまで、カラーバリエーションを楽しむユーザーも多い。schuylab氏は9U、12U、15Uなどの深型バージョンやキャスターベース、引き出しモジュールなどのアクセサリーも順次公開しており、システムとして拡張を続けている。
関連情報
Gridfinity Storage Box V2(MakerWorld)

