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ESP32-S3を無線デバッグプローブにするファームウェア

動作中のマイコンから変数の値をWi-Fi越しに読み出すデバッグ用の機器を、安価なESP32-S3ボードで作るファームウェアが「MCUViewer-probe」として公開された。作ったのは、マイコンの変数を動かしたままグラフにするツール「MCUViewer」を開発するポーランドのPiotr Wasilewski氏で、2026年10月23日にGitHubでリポジトリを作成した。

きっかけは開発中の移動ロボットにSTMicroelectronicsのデバッグ用機器「ST-Link」をUSBケーブルでつなぐことに嫌気がさしたことだと同氏はREADMEに書いている。ドローンやパワーエレクトロニクスのように、ケーブルが邪魔になる開発を想定する。

MCUViewer-probeはオープンソースのデバッグ用ファームウェア「Black Magic Debug」をESP32-S3に移植し、MCUViewer向けにRAMの読み出しを速めたものだ。対象のマイコンを止めずにメモリーを読み書きし、マイコンが出す動作記録の信号も受け取る。デバッガーのGDBにもWi-Fi越しにつながり、プログラムの書き込みもできる。対象と通信するクロックは8MHzまで、ロジックアナライザーで動作を確かめたとしている。

基準にした基板はWaveshareの「ESP32-S3-Mini」で、対象とは信号線2本とGNDの計3本でつなぐ。電源は対象側から取るため、対象は3.3Vで動くものに限られる。初めて起動するとESP32-S3がWi-Fiのアクセスポイントになり、ブラウザーで接続先を設定する。同氏は10月29日に、接続先のWi-Fiを5つまで覚える機能を加えた。基板のLEDは色で状態を示し、MCUViewerから点滅させてどの機器かを見分けられる。

MCUViewerからこの機器を使うには、MCUViewerのバージョン1.4.0以降が必要だ。ただし10月30日時点で公開されているのは、10月17日のバージョン1.3.0までとなっている。同時に接続できるソフトは1つだけで、使えるWi-Fiは2.4GHz帯に限られる。Black Magic Debugを組み込んでいるため、ライセンスはGPL-3.0だ。

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FabScene編集部

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