ラズパイでエクササイズバイクとMinecraftを連動、実際のペダル回転でトロッコを操作するシステムを自作

FabScene(ファブシーン)| テクノロジーの「現場」を記録するメディア

エクササイズバイクのペダルを漕ぐ速度でMinecraft内のトロッコの速度を制御するシステムを、あるMakerが自作した。Raspberry Pi Zeroを使ってバイクのRPMセンサーからデータを取得し、リアルタイムでゲーム内の移動速度に反映させる仕組みだ。

制作者は腕相撲の大会に向けて体重を落とすためにFacebookマーケットプレイスでエクササイズバイクを購入。既存のディスプレイモジュールの性能に不満を感じ、リアルタイムRPMデータをインターネット経由で送信できる新しいシステムの開発に着手した。

ホール効果センサーからRPMを取得、MinecraftプラグインでゲームUIと連動

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作者がRedditに投稿した写真

システムの仕組みは、まずバイクの車輪近くに設置された磁石とホール効果センサーから回転数を検出する。ホール効果センサーは磁石が通過するたびに回路を開閉し、この信号をRaspberry Pi Zeroで検出してRPMデータとして処理する。

制作者は3.5mmジャックとケーブルを購入してセンサーに接続し、Raspberry Pi用の専用ケースを3Dプリンターで製作した。ケースにはマグネット付きでバイクに固定でき、5V電源アダプターと3.5mmジャックが収まる設計となっている。

Raspberry Pi上ではFastAPIで書かれたWebサーバーが動作し、WebSocketを使ってRPMデータをリアルタイム送信する。Minecraft側では専用プラグインがWebSocketに接続し、RPMと車輪直径からブロック毎秒単位の地上速度を計算してトロッコの速度を制御する。

さらに、ゲーム体験を向上させるため、プレイヤーの周囲のブロックを破壊して前方のグロウストーン上にレールを自動配置する機能も実装。エンダードラゴンがプレイヤーを追いかける追加要素により、約300RPMを維持しないとゲームオーバーになる仕組みも追加している。

実際のプレイでは、制作者が「これまで作った中で最もクールなもの」と評価しており、約2日で完成させたという。距離トラッカー機能により走行距離も確認でき、ゲーミングとフィットネスを融合した新しい運動体験を提供している。

制作者はRedditで「これまでこのような実装を見たことがなく、結果に満足している」とコメントしており、技術的な質問にも応答している。

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