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Apple IIがDECtalkの声で歌う、論理チップ2個の拡張カードを公開

1980年代、家庭用パソコンの音声合成は聞き取りにくいものが多く、はるかに自然に話すDECtalkは高価で個人には縁がなかった。そのDECtalkの声を、Apple IIの拡張スロットに挿す1枚のカードで鳴らす「Perfect Paul ][」の設計が公開された。作ったのはMichael Wessel氏で、名前はDECtalkの標準音声「Perfect Paul」から取っている。回路図、基板データ、BASICのプログラムはMITライセンスでGitHubにある。

カードの中身はRaspberry Pi Picoで、DECtalkの実装であるDECtalkMiniを動かす。Apple II側からの使い方は単純で、BASICのPOKE命令で文字を1バイトずつ書き込み、最後に改行を送ると読み上げる。DECtalkの制御コマンドも同じ経路で送れるため、声を変えたり、音素モードで歌わせたりできる。「デイジー・ベル」を歌うプログラムや、会話するELIZAも収録している。

設計で目を引くのは、アドレスを一切解読していない点だ。Apple IIのスロットには、そのスロットが選ばれたときにだけ有効になる信号線があり、カードはそれと書き込み信号だけを見る。読み出しもステータスも持たない書き込み専用なので、論理チップは2個で済み、スロット1から7のどこに挿しても同じ基板とファームウェアで動く。変えるのはBASICで指定するアドレスの数値だけになる。

Apple IIのバスは5Vで、Picoは3.3Vで動く。同氏はここに74LVCという系列の論理チップを使った。3.3Vで動かしながら5Vの信号を直接受けられると規格書に明記されている系列で、直列抵抗も電源の投入順の配慮も要らなくなる。

リポジトリにDECtalkのソースもビルド済みのファームウェアも含まれていない。DECtalkMiniにはForce、Fonix、Digital Equipmentの所有権表示があるためで、使う人はDECtalkMiniを自分で取得してビルドする。基板は149.9×77.4mmの2層で、部品表と組み立て時の確認手順がREADMEにまとまっている。

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FabScene編集部

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