シアトル消防局の緊急出動をリアタイ表示するダッシュボードをラズパイで自作ーーまるで自宅が司令室

FabScene(ファブシーン)

消防や救急の出動状況をリアルタイムで地図表示するダッシュボードを、Raspberry Pi 5と余っていたモニターで自作したプロジェクトが公開された。制作者のfilbot氏は、シアトル市が公開している消防局の緊急通報APIを活用し、直近30分間の出動情報を地図上にプロットするReactアプリを開発した。ソースコードはGitHubでMITライセンスのもと公開されている。

シアトル市はオープンデータとして消防の911通報情報をAPIで提供しており、同データを高機能に可視化する「SFD Live」というプロジェクトも存在する。filbot氏が目指したのは、部屋の向こうからちらりと眺められる程度のシンプルな表示だった。手元に使っていないモニターとラズパイがあったことから、キオスクモード専用のダッシュボードを作ることにしたという。

アプリはReactとViteで構成し、MapTilerの地図上に出動中の案件を赤いドットで表示する。地図は全案件が収まるよう自動でスケールし、下部のパネルには案件一覧と件数、次回データ更新までのカウントダウンタイマーを表示する。データは5分ごとに自動更新され、ユーザー操作なしで動き続ける設計だ。Docker環境での運用にも対応する。

Raspberry Pi側のセットアップには、Webページをフルスクリーンで表示する専用OS「FullPageOS」を使った。Raspberry Pi Imagerでフラッシュし、起動時にダッシュボードのURLを自動表示するよう設定するだけで、キオスク端末として機能する。ウォッチドッグ用のハートビート機能も備え、無人での長時間運用を想定している。

設置にはIKEAの有孔ボード「SKÅDIS(スコーディス)」を活用した。SKÅDIS専用に設計された3Dプリント製VESAマウントでモニターを取り付けており、作業台の上にすっきりと収まっている。filbot氏はこの見た目を「映画に出てくる司令室のような雰囲気」と表現している。

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ハードウェアはRaspberry Pi 5と手持ちのDell製4Kモニターという構成で、特別な部品は必要ない。オープンデータAPI、オープンソースの地図ライブラリ、FullPageOS、3Dプリント製マウントといった、個人が手軽に入手できるツールだけで情報表示端末を組み上げた事例として参考になるだろう。

filbot氏はこのダッシュボードを「Hero Dashboard」と名付けた。日常生活で実用的に役立つものではないと認めつつも、毎日どこかで緊急事態が起き、そこに駆けつける人々がいることを静かに思い出させてくれる存在だと語っている。

関連情報

filbot氏のブログ記事
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