
ポラロイドカメラは手軽で楽しいが、写真1枚あたりのランニングコストが約1ユーロ(約183円)かかる。boxart.ltのブログを運営するMakerはその問題をサーマルプリンターで解決した。レシートを印刷するのと同じ熱転写方式のプリンターを使うことで、1枚あたり2円未満での印刷を実現している。
構成はシンプルだ。本体はRaspberry Pi ZeroとRaspberry Pi専用カメラモジュール、サーマルプリンター(PT-310、中国製・3300〜1万円前後)、そして解体したモバイルバッテリーだ。モバイルバッテリーはバッテリー本体、充電コントローラー、DC/DCコンバーターが一体になった市販品を分解して流用しており、同等の部品を個別に集めるより安く仕上げられた。ランニングコストは50mのサーマルペーパーロール1本(数百円)で賄える。
ケースはFreeCADでモデリングし、3Dプリンターで出力した。プリンター部とバッテリー・コンピューター部を別体として設計し、サンドイッチ状に重ねて組み合わせる構造だ。下地にサーフェーサーを吹き付けてから黄色と黒で塗装している。
制御はPythonで記述されており、ソースコードは公開されている。撮影時の処理として、ヒストグラム均等化、ガンマ補正(γ=0.7)、CLAHE(コントラスト制限付き適応ヒストグラム均等化)、コントラストストレッチの4種類の画像補正関数を用意し、撮影した画像の明るさに応じて自動的に切り替える仕組みになっている。
ボタンは前面に3つ配置した。シャッターボタン、シャットダウンボタン、そして直前に撮った写真を再プリントするボタンだ。LEDは青(電源オン)・緑(カメラ起動中)・赤(撮影中)の3色で状態を示す。Raspberry Pi Zeroには物理的な電源ボタンがないため、電源ラインにスイッチを追加して電源の切り入りを制御している。

