レーザーを使った微細な3Dプリントで、光るセラミックスの立体構造を作る手法を、リトアニアのVilnius大学などの研究チームが示した。白色LEDに使われる蛍光体を、髪の毛より細かいサイズで自在な形に造形する。成果は学術誌のOpto-Electronic Advancesに掲載された。
使う材料は、セリウムを少し加えたYAG(イットリウムアルミニウムガーネット)というセラミックスだ。青い光を浴びると黄色く光る性質があり、白色LEDの中で広く使われている。放射線を当てると光る性質もあり、検出器の素材にも向く。
セラミックスを微細な立体に作るのは難しかった。研究チームは、まず材料のもとになる液体を、レーザーで硬めて立体に造形する。多光子という現象を使うこの方式(MP3DL)は、レーザーの焦点だけを固める。焦点を動かせば、髪の毛よりずっと細かい立体を描ける。
造形した立体は、有機物と金属が混ざった状態だ。これを段階的に焼くと、有機物が抜けて結晶のセラミックスに変わる。焼く温度を3段階に分けて上げることで、形を保ったまま、ひとつの結晶でできた光る構造に仕上げる。
光る材料を必要な形に小さく作れれば、光を扱う部品をまとめて小型化できる。研究チームは、小さなセンサーやLED、光の回路、放射線の検出器などへの応用を見込む。3Dプリントが、電子部品づくりの幅をさらに広げる動きの一つだ。