
Baseusが、2つのカメラが連携して対象を追跡するAI搭載防犯カメラ「X1 Pro」のクラウドファンディングをKickstarterで実施している。ソーラーパネルで駆動し、月額のサブスクリプション費用が不要な点が特徴だ。
X1 Proは、独立して動作する2つの3Kカメラを搭載したセキュリティカメラだ。各カメラは125度の視野角を持ち、それぞれ55度の範囲で水平方向に回転できるため、合計で最大300度の範囲をカバーできる。
2つのカメラは連携と独立の2つのモードで動作する。連携モードでは、一方のカメラが追跡している対象が角を曲がるなどしてフレームから外れると、もう一方のカメラが自動的に追跡を引き継ぐ。これにより、追跡の途切れを防ぐ。独立モードでは、2つのカメラがそれぞれ別の対象を同時に追跡できる。例えば、前庭と裏庭を同時に監視することが可能だ。専用アプリでは、2つのカメラの映像を1つの画面で同時に表示できる。

カメラには独自の「NeuraNex Technology 2.0」が搭載されており、人間の顔、人、ペット、車両を識別できる。ローカルでAI処理を行うため、プライバシーが保護される。不審な動きを検出した場合のみ、スマートフォンに通知が送られる仕組みだ。データはAESとRSAの二重暗号化で保護され、EU規格EN 18031のプライバシー基準に準拠している。2つのアクティビティゾーンを設定して監視範囲を限定したり、2つのプライバシーゾーンを設定して近隣のプライバシーを保護したりできる。
電源は3Wのソーラーパネルで供給される。このソーラーパネルは太陽光に合わせて自動で40度調整する機能を持ち、固定式のパネルと比べて2倍のエネルギーを捕捉できるという。内蔵バッテリーは7800mAhで、1日20分の日光があれば24時間の連続動作が可能だ。フル充電での動作時間は最大150日間となっている。
解像度は3K(フルHDの約2倍)で、8倍のデジタルズームに対応する。ナイトビジョン機能はカラーと白黒の両方に対応し、100mまで届くスポットライトを搭載する。防塵防水性能はIP65で、-20℃から50℃の温度範囲で動作する。
カメラには2つのPIR(人感)センサーを備え、動きを検知すると自動的にカメラが起動して追跡を開始する「デュアルセントリーモード」がある。また、設定した間隔(例:1時間ごと)で2つのカメラが自動的に回転して広範囲をパトロールする「タイムドオートパトロール」機能も備える。AIノイズリダクション機能を備えた双方向音声通信にも対応し、カメラを通じて会話できる。
録画データは最大512GBのmicroSDカードにローカル保存でき、月額のサブスクリプション費用は不要だ。Amazon AlexaやGoogle Homeとの連携にも対応し、音声でカメラの映像を確認できる。録画されたイベントは、iPhoneの写真アプリのようにAIが自動でタグ付けし、キーワード検索で目的の映像を素早く見つけられる。
設置は特許取得済みの3軸可動式ブラケットを使用し、壁面、天井、ポール、樹木などさまざまな場所に取り付けられる。
Baseusは2011年に設立された企業で、100カ国以上で300万人以上のユーザーを持つ。X1 Proは2025年9月に開催されたIFA 2025でHonouree Winnersを受賞した。
Kickstarterでの早期支援価格は289.98ドル(約4万2000円)からとなっている。

