micro:bit対応の木製ドア工作キット、測距センサーで自動開閉プログラムを学習

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スイッチサイエンスが、プログラム学習向けの「どこでもドアっぽいDoor」工作キットの販売を開始した。木製のドア模型にサーボモーターと測距センサーを組み込み、「micro:bit」や「Arduino」などのマイコンでドアの開閉を制御できる教材で、価格は3520円(税込)。

キットはe工作が開発し、スイッチサイエンスが受託販売する。加工済みの木製フレームとドア、180度サーボモーター、4cmから50cm範囲の測距センサー、蝶番などの組み立て部品が含まれる。完成サイズは横115mm、高さ146mm、奥行き62mmとなっている。

「どこでもドアっぽいDoor」は、ドラえもんの「どこでもドア」を模した外観の木製模型で、プラスドライバーを使った蝶番の取り付けなど、初心者向けの木工作業も学習できる。サーボモーターによる角度制御とPWM(パルス幅変調)信号の理解、測距センサーを活用した距離測定プログラムの作成が主な学習内容となる。

サーボモーター制御でプログラム学習

サーボモーターは0度から180度までの角度制御が可能で、ドアの開閉角度を指定して自動停止させることができる。通常のモーターが連続回転するのに対し、サーボモーターは指定した角度で正確に停止するため、ロボットの関節制御などに使用される。

動作には一定周期20ミリ秒(50Hz)で出力されるPWM信号が必要で、パルス幅によってサーボ軸の角度が変化する仕組みを学習できる。micro:bitやArduinoといったマイコンを使用することで、複雑なPWM信号生成を簡単なプログラムで実現できる。

測距センサーは4cmから50cmの範囲で距離を測定可能で、センサーに手を近づけることでドアを自動開閉する「自動ドア」のようなプログラムを作成できる。また、各マイコンの特徴を活かしたアニメーション表示も可能で、micro:bitの5×5ドットマトリックスLEDや、Arduino UNO R4の12×8ドットマトリックスLEDを使用したドア開閉演出も作成できる。

組み立てには蝶番の取り付けやサーボモーター固定など、14個のタッピングネジを使用したねじ止め作業が含まれる。測距センサーは静電気に弱い半導体部品のため、取り扱いに注意が必要で、組み立て完了まで静電防止袋での保管を推奨している。

キットは夏休みの工作や自由研究、プログラム学習教材として設計されており、micro:bitやArduinoを所有しているが活用方法が分からないユーザーにも適している。完成後はオリジナルのネームプレートやリースなどの装飾を追加し、個性的な作品に仕上げることも可能だ。

開発者のe工作は、組み立てマニュアルをnoteで公開しており、詳細な組み立て手順やプログラム例を参照できる。動作には別途micro:bitやArduino、IchigoJamなどのマイコンが必要となる。

関連情報

測距センサー付き「どこでもドアっぽいDoor」工作キット – スイッチサイエンス

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