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ESP32-S31が量産開始、4つの通信規格とギガビットLANを1チップに

Espressif Systemsは2026年7月27日、無線通信チップ「ESP32-S31」の量産を開始し、販売を始めたと発表した。2026年3月26日に発表していた製品で、Wi-Fi 6とBluetooth 5.4、Zigbee/Thread、ギガビットイーサネットを1つのチップに収める。開発ボードはAliExpressの同社公式ストアで購入できる。

ESP32-S31は、最大320MHzで動く32ビットRISC-Vのデュアルコアを積む。2つのコアのうち1つは128ビットのデータ経路とSIMD命令に対応し、複数のデータをまとめて処理できる。処理性能は1MHzあたり6.86 CoreMarkで、メモリー管理ユニット(MMU)も備える。加えて40MHzの低消費電力コプロセッサーを内蔵し、512KBのSRAMと、250MHz動作のDDR PSRAM拡張に対応する。GPIOは最大60本を使える。

このチップの特徴は、通信規格の網羅性にある。2.4GHz帯のWi-Fi 6(802.11ax)、Bluetooth 5.4(LE AudioとClassic BR/EDRを含む)、Zigbee とThreadに使うIEEE 802.15.4、そしてギガビットイーサネットMACを1つに束ねた。スマートホームの共通規格Matterには、Wi-Fi経由とThread経由の両方で対応する。無線と有線の両方を1チップでまかなえるため、ハブのような役割を担う機器に向く。

人と機器のやり取りを担う機能も厚い。DVP方式のカメラ入力、複数種類のLCD接続、最大14チャンネルの静電容量式タッチに対応する。JPEGの符号化・復号回路と2Dグラフィックス処理回路を専用に持ち、画像や映像の処理を軽くする。I2Sコントローラーを2系統備え、Bluetooth音声の同期をハードウェアで取れる点も挙げている。

開発環境は同社のESP-IDFがそのまま使える。ESP-Matter、ESP-GMF、ESP-BLE-MESH、ESP-BLE-AUDIOといった既存のソフトウェア資産も動く。ESP-HostedやESP-ATを使えば、他のプロセッサーに通信機能を追加するコプロセッサーとしても使える。既存のESP32で開発してきた資産を持ち込みやすい構成だ。

同社が想定する用途は、スマートホームのハブ、スマートスピーカー、エッジ側でAI処理をする機器、産業用の自動化装置などになる。開発者向けには専用のポータルサイトを用意し、資料やサンプルコード、開発ツールをそろえた。

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FabScene編集部

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