高校生向けデジファブ実習書「デジタルファブリケーション ワークブック」、実教出版から発売

FabScene(ファブシーン)

実教出版は、高等学校工業科向けの副教材「デジタルファブリケーション ワークブック」を2025年11月10日に発売した。3DプリンターやレーザーカッターなどのFab機器を使ったものづくりを、座学と実習を通じて学べる構成になっている。

本書はファブラボ渋谷(現:ファブラボ神田錦町)を設立した梅澤陽明氏、3D技術コンサルタントの塩澤豊氏、フリーランスデザイナーの山路康文氏の3名が執筆した。いずれもデジタルファブリケーションの教育現場で実績を持つ専門家だ。

内容は基礎知識、STEP1〜3の4部構成になっている。基礎知識の章では、デジタルものづくりに必要な機器、ソフトウェア、ライセンス、製図の基本を扱う。STEP1では3Dモデルの作成から実際の造形までを体験し、STEP2ではコマの製作を題材に観察からアイデア発想、グループワークといった開発プロセスを学ぶ。STEP3ではテーマ探しからプレゼンテーション、フィードバックまで、創造的思考と表現力を養う課題に取り組む。

教育現場で無償で使えるソフトウェアや、一般的なデジファブ機器を紹介している点が特徴だ。学科や導入済みの設備に応じて、どの章からでも学習を始められる構成になっている。初めてデジタルファブリケーションを教える教員向けに、動画を含む指導資料も用意されている。

文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」採択校に向けては、講師派遣を含む実習プランも提供する。専門知識がなくても3Dプリンターやレーザーカッターを授業で活用できるよう、実践例を豊富に収録している。工業科の「工業技術基礎」「実習」「製図」「課題研究」のほか、「総合的な学習(探究)の時間」や学校設定科目でも利用できる。

B5判96ページ、定価850円(税込)。

関連情報

デジタルファブリケーション ワークブック(実教出版)

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