
まるでゲーム機のような見た目で、電卓のような簡単操作で楽器演奏ができる音楽ガジェット「かんぷれ -KANTAN Play core-」の一般販売が6月18日に開始される。価格は3万3000円(税込)。
2024年のクラウドファンディングで6400万円の支援を集めて製品化が実現、楽器演奏が苦手な人でも手軽に音楽を楽しめるのが特徴だ。開発元のInstachord社のWebサイトや、スイッチサイエンスをはじめ複数のECサイトで取り扱われる。
「かんぷれ -KANTAN Play core-」は、InstaChordとのM5Stackが協力開発した小型ゲーム機風の電子楽器。2024年にクラウドファンディングで6,400万円の支援を集めて製品化が決定した。見た目はゲーム機のようだが、数字を選ぶだけで楽器演奏ができる「KANTAN ミュージック」システムを採用した電子楽器として設計されている。
通常の楽器では楽譜の読み方や複雑な指使いを覚える必要があるが、かんぷれは電卓のような簡単な操作で演奏が可能。楽器に挫折した経験がある人や、音楽が苦手な人でも、購入したその日から弾き語りなどの演奏を楽しめるという。
プログラムのオープンソース化でカスタマイズも自由

電子楽器としての機能に加え、オープンソースのプログラムや豊富なインターフェースにより、ユーザーが独自の機能や楽器を自由に開発できる環境を提供する。
画像を表示 豊富な拡張インターフェースを備える(画像:スイッチサイエンス)
メインコントローラにはM5Stack CoreS3 SEを搭載し、音源チップにはGeneral MIDI準拠のSAM2695を使用。128音色とドラム音色に対応し、6チャンネル×32ステップ×8スロットのシーケンサーも内蔵している。
拡張性も重視されており、Groveポート3つ(I2C、GPIO、UART対応)を備え、様々なセンサやスイッチを接続して独自の操作方法を持つ楽器を自作することも可能だ。USB Type-Cポートは充電・通信に加えてUSB MIDIホスト機能もサポートし、ゲームコントローラーやキーボード、MIDIコントローラーなどを接続して演奏操作に割り当てることもできる。
さらに標準MIDI IN/OUT、3.5mm MIDI IN/OUT、Sync In/Out端子なども用意し、外部機器や自作拡張機器との接続にも対応している。
操作部は演奏ボタン19個、サイドボタン2個、ジョグダイヤル、アナログレバースイッチ、つまみ(ロータリーエンコーダー)などを搭載。2.0インチIPS液晶(320×240解像度)とマルチタッチ対応静電容量式タッチパネルも備え、視覚的な操作や情報表示が行える。
内蔵充電池(1200mAh)により持ち運びでの使用も可能。スピーカーを内蔵するほか、3.5mmステレオミニ出力端子も用意している。Bluetooth LE MIDIやWi-Fi、microSDカードスロット、加速度センサも搭載する。
本体サイズは125×74×35mm(突起部含む)、重量は179g。付属品にはUSBケーブル、ネックストラップ、番号ステッカーが含まれる。