Linus Torvalds氏が2026年4月12日、Linuxカーネル7.0を正式にリリースした。バージョン番号が7.0に切り替わったのは機能上の節目ではなく、Torvalds氏がマイナーバージョンが19を超えた際にメジャーバージョンを繰り上げる方針をとっているためだ。「大きな数字が混乱を招くから」というのが本人の言葉だ。
それでも7.0は変更量の多いリリースだ。Torvalds氏は「最後の1週間も細かい修正が続いたが、どれも深刻なものではなかった。AIツールの活用がしばらくコーナーケースを掘り起こし続けるだろう。これが新しい日常かもしれない」とリリースアナウンスに記している。
主な変更点をまとめる。
XFSの自律的自己修復:ファイルシステムに長年求められてきた機能がついて実現した。xfs_healerというデーモンがsystemdで管理され、マウントしたまま動作しながらメタデータの障害やI/Oエラーをリアルタイムで検知して自動修復する。従来は手動でxfs_repairを実行するためにアンマウントが必要だった。
Rust言語の正式サポート:複数のリリースサイクルにわたって「実験的サポート」の扱いだったRustが、ついて正式に採用された。バッファオーバーフローやuse-after-freeなどカーネルCVEの主要因となる脆弱性をコードレベルで防ぐ効果が期待される。
Intel TSXのデフォルト自動モード:第10世代以降のIntel CPU向けにTransactional Synchronization Extensions(TSX)がデフォルトで有効化される。2019年に脆弱性が発覚して以来無効化されていたが、影響を受けない第10世代大多数のチップでは自動的に再有効化され、マルチスレッドの性能向上が見込まれる。
このほか、Intel Nova Lake・Crescent Islandアクセラレーターの対応強化、新しいAMDグラフィックスIPブロックの有効化、カーネル全体に統一されたI/Oエラー報告システムの実装、BtrfsのダイレクトI/O対応拡張、EXT4の並行ダイレクトI/O書き込みの改善なども含まれる。
Linux 7.0は2026年4月23日リリース予定のUbuntu 26.04 LTSに搭載される予定だ。