クリスタル内部への立体彫刻が可能なUVレーザー彫刻機「M7 Pro」

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Mr Carveが、クリスタル内部への立体彫刻機能を持つUVレーザー彫刻機「M7 Pro」のクラウドファンディングをKickstarterで開始した。この製品は、クリスタル内部彫刻、3Dレリーフ彫刻、平面彫刻の3つの機能を1台で実現する。

M7 Proの最大の特徴は、355nmのUVコールドレーザーを使用してクリスタル内部に立体的なデザインを彫刻できることだ。従来のレーザー彫刻機が表面のみに加工を行うのに対し、M7 Proはクリスタルの表面に損傷を与えることなく内部に浮遊する3Dデザインを作成できる。

幅広い材料への対応と高精度加工

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画像出典元kickstarter

M7 Proは1500種類以上の材料に対応し、金属、プラスチック、アクリル、竹、ガラス、セラミックなど多様な素材への彫刻が可能だ。位置精度は0.001mmを実現し、最大加工速度は10,000mm/sに達する。

加工エリアは使用するレンズによって異なり、50mm構成では50×50mm、150mm構成では150×150mmとなる。機械本体は高強度アルミニウム合金製で、寸法は272×533×539mm、重量は22kgだ。

安全面では、FDA Class 1の密閉レーザー設計を採用し、高容量の煙・ヒューム除去システムを内蔵している。蓋が開かれると自動的にレーザーが停止する安全機能も備える。

加工制御には専用の「MR.CARVE」ソフトウェアを使用し、Windows及びmacOSに対応している。また、3D表面データを解析してレーザーパスを計算する独自のチップを搭載し、複雑な3Dモデルの加工を可能にしている。

価格は基本モデルの「M7 Pro Basic」がスーパーアーリーバード価格で3780ドル(約54万円)、モバイルワークプラットフォームやロータリーフィクスチャを含む「M7 Pro Deluxe Bundle」が4180ドル(約59万円)となっている。出荷は2025年10月を予定している。

Mr Carveは2013年に設立され、これまでにKickstarterで3つのプロジェクトを成功させた実績を持つ。

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