
インドの文具ブランドEndlessと3Dプリント万年筆メーカーArclayerが共同開発した万年筆「MAZE」が、Kickstarterでクラウドファンディング中だ。
MAZEの特徴は、透明なバレル内部に3Dプリントで造形された複雑なインク流路構造だ。DNAの二重らせんを模した「DNA」、モールス信号を表現した「Morse」、らせん状の「Twist」「Coil」、渦巻き模様の「Swirl」の5パターンを用意する。インクを入れると、この流路を通ってインクが流れる様子を外から観察できる。
製造には高解像度のSLA(光造形)方式3Dプリンターを使用する。従来の鋳造や切削加工では困難な、微細で複雑なインク流路構造を造形できる点がSLAの強みだ。バレル素材には透明度の高いレジンを採用し、キャップとグリップ部分はアクリル製となっている。
日本式アイドロッパー機構を搭載した上位モデルも

ラインナップは「MAZE」と「MAZE Pro」の2種類。両モデルともアイドロッパー式(インクをバレルに直接入れる方式)だが、MAZE Proには日本式アイドロッパー機構を搭載している。日本式アイドロッパーは、セーラーやパイロットなど日本の万年筆メーカーが古くから採用してきた「インク止め式」とも呼ばれる機構だ。尾栓を回すとシャットオフバルブが作動し、未使用時にインクを遮断する。通常のアイドロッパー式は気圧変化でインクが漏れやすいが、この機構により飛行機内への持ち込みにも対応する。
サイズはMAZEがキャップ装着時144mm、重量28g。MAZE Proはキャップ装着時148mm、重量32g。ニブは#6スチール製で、極細(EF)、細字(F)、中字(M)、太字(B)、アーキテクト(Architect)から選択できる。
支援価格はMAZEが79〜89ドル(約1万2000〜1万4000円)、MAZE Proが89〜99ドル(約1万4000〜1万5000円)。キャンペーンは2026年1月9日まで。

