スマートフォンから離れるためにESP32-S3と電子ペーパーで作った「ポケットポケベル」——iPhoneの通知をBluetooth経由で表示

FabScene(ファブシーン)

スマートフォンを手放せない、でもダム端末に戻るわけにもいかない。そんな葛藤から生まれた自作デバイスが「Osmo」だ。Reddit(r/esp32)ユーザーのabcsoups氏が制作したポケットサイズのe-inkコンパニオンデバイスで、2026年3月にRedditへ投稿後、upvote約500件を集めた。

使い方は単純だ。iPhoneとBluetoothで接続し、着信した通知をWaveshare製のESP32-S3搭載1.54インチ電子ペーパーモジュールに表示する。ボタン1つで通知を送ったり、フィルターモードと全通知モードを切り替えたりできる。iOSの通知Bluetooth標準プロトコル「ANCS(Apple Notification Center Service)」を活用しているため、専用アプリは不要でiPhone本体の設定から直接ペアリングできる。

重要なのは「iPhoneの通知を既読にしない」設計だ。デバイス側のキューから消えても、スマートフォン側には通知が残る。本当に対応が必要なものだけ後で電話を取り出せばよく、常にそばに置く必要がなくなる。氏は「スマートフォンが届かない場所にある時間が1日の95%になった」と述べている。

ハードウェアは市販品をそのまま流用できる。Waveshare製のESP32-S3 1.54インチ電子ペーパーモジュール(ケース・バッテリー込みで購入可能)に対応しており、公式サイト(osmopager.com)ではブラウザ(ChromeまたはEdge)から直接ファームウェアを書き込めるWebフラッシャーを用意している。ダウンロードやインストールは不要で、メールアドレスを登録するだけでアクセスできる。ファームウェア自体は無料で、将来の全機能も無料を維持する方針だという。ソースコードの公開は準備中。現時点でAndroid対応は未実装で、開発中としている。

e-inkを選んだ理由について氏は、スマートウォッチより圧倒的に安く(「スマートウォッチの10分の1以下のコスト」と述べている)、発光しないため視線を奪われにくい点を挙げる。ページャーの現代版という設計思想は、「必要なときだけ情報を受け取る」というデジタルウェルネスのアプローチとしてコミュニティに響いたようだ。

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