ラズパイをAIエージェントに変える「OpenClaw」――Raspberry Pi公式ブログが導入ガイドを公開

FabScene(ファブシーン)

Raspberry Pi財団は2026年2月19日、オープンソースのAIエージェント「OpenClaw」をRaspberry Pi上で動かすガイド記事を公式ブログに掲載した。

OpenClawは2026年1月末に公開されたオープンソースのAIエージェントで、公開から2週間でGitHubのスター数が17万5000を超えた。チャットボットのように対話するだけでなく、シェルコマンドの実行やファイル操作、Webブラウザーの自動操作、メール送信など、コンピューター上の作業を自律的に実行できる点が従来のAIアシスタントとの違いだ。WhatsAppやTelegram、Slackなど既存のメッセージアプリと連携し、ユーザーが不在の間もスケジュールに沿ってタスクを処理する。

公式ブログでは、Raspberry Pi 5(8GB RAM推奨、4GBでも動作可)にOpenClawをインストールし、別のラズパイにSSH接続してフォトブースを構築する手順を紹介している。カメラモジュールの制御、Webページの生成、Wi-Fiホットスポットの設定、管理者アクセスの構成まで、プログラミングなしで自然言語の指示だけで完了したという。

OllamaやLocalAIなどのツールを使えば、AIの推論処理をラズパイ上でローカルに実行でき、クラウドAPIへのデータ送信を避けられる。ローカルモデルの性能はクラウド上の大規模モデルには及ばないが、反復的なタスクには十分で、必要に応じてクラウドへのフォールバックも設定できる。

低スペック向けの軽量版「PicoClaw」も用意されており、Raspberry Pi Zero 2 Wのような小型ボードでも動作する。公式ブログではPicoClaw導入後30秒でテスト用Webページを生成した例を紹介している。

一方、セキュリティ面の懸念も指摘されている。OpenClawはシェルアクセスやブラウザー制御の権限を持つため、プロンプトインジェクション(悪意ある入力による誤動作の誘発)やAPIトークンの漏洩リスクがある。2026年1月にはWebSocket認証の脆弱性(CVE-2026-25253)が報告され、修正済みだが、導入時にはネットワーク設定の確認やVPN併用が推奨されている。

ラズパイでの運用は、消費電力が約5~7Wと低く月額電気代は数十円程度に収まるため、常時稼働のAIエージェントとしてはコスト面で利点がある。ただし本格的なローカルLLM処理には性能が不足するため、クラウドAPIとの併用が現実的な構成となる。

関連情報

Raspberry Pi公式ブログ

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